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酷暑の中での音楽催事動向2020年8月17日

皆さん、こんにちは。
いやー、連日暑いですね。この数日は体にずしんと来るくらい、強烈な酷暑になっています。
コロナ対策も重なって、例年になく厳しい夏になっています。

そんな中で、いくつかのコンクールが始まりました。先日、長津田のみどりアートパークで行われた「全日本ジュニアクラシックコンクール」を感染症対策の参考として、主催者様のご好意で見学させていただきました。きちんとした対策を施していて、今後我々が催しを行う際に大変学ぶところが多かったと思います。来週には別のコンクールを同じ目的で見学させていただける予定です。皆さん、暑い中本当に大変かと思いますが、暑さとコロナにめげずに頑張ってくださいね。

前述の「全日本ジュニアクラシックコンクール」でお会いした方が学生音楽コンクールに提出される動画の撮影場所についていろいろと検討されていました。学生コンは無観客でのホール開催が決まりましたが、緊急の場合に備えて審査日1週間前までに動画の提出が求められています。このタイミングで「動画提出がマスト」というのはどうなんでしょうか?参加者の理解を得られるのでしたら、ホール開催の可否をギリギリまで引っ張れるメリットはありますが、私の回りではあまり賛同の声が聞こえてきません。「かなコン」でこの方法を取り入れるのはちょっと無理みたい。

コンクールに提出する動画について自宅で撮影する人がいらっしゃる一方で、少しでも良い環境で撮影したものを投稿したいとの考えで、お金を掛けてホールで演奏する方もいます。ホールでもこのコロナ禍の中で利用数が激減しているため、ホールを1時間単位でリーズナブルな金額で貸し出す(グランドピアノ・反響板、照明付き)「新しい利用方法」を始めた所もあります。今後動画審査が増えれば、ホールやリハーサル室を短時間貸し出しする施設も増えていくはずです。ただ、実際に動画審査された方から「どれだけ良い環境であっても審査はあくまで『音楽』であって『音そのもの』ではありません。自宅の録画がであっても良い演奏かはわかります。逆にホールでは響きだけが広がって焦点が合っていない演奏もありました」ととても貴重なご意見もいただけました。
多くの動画審査が「YouTubeの限定公開」を使用し「指や顔が明確に写ること」くらいしか共通規定がありません。撮影場所や環境について言及していないのは「演奏内容を審査するのに環境には左右されない」ことがしごく当たり前と考えているからでしょうか?
もしそのことが各コンクールで明白になっていけば、ホールを利用する人が増えない=新しい需要が伸びず施設の受難が続く、懸念もあります。

本日(8月17日)手元にフィリアホールさんが行っている「室内楽アカデミア」の参加要項が届きました。小学校3年生以上の弦楽器・ピアノ奏者を対象とした室内楽演奏のプロジェクトで、今回で3回目となります。このプロジェクト以前も別の名称で小中学生が室内楽を学ぶ機会を設け、「アカデミア」のスタイルで継続されました。「かなコン」入賞者が大勢参加していることもあって私も2度演奏会を拝聴しましたが、コンクールや協奏曲を弾く大がかりなコンサートとは違った、ゆったりと時間が流れる演奏は他では味わえないものです。伸び盛りの年代にしっかりした講師陣から連続した指導を受けることはとても有意義な経験になると思います。
私のお薦めの音楽プロジェクトですので興味のある方はぜひ、チャレンジしてみてください。9月21日(月・祝)が締め切りです。
そして、次回のブログで「かなコン」絡みの新しい催しを発表できると思います。(tsuka)


みどりアートパークで募集したホールの特別利用の告知


フィリアホールが主催する「第3回室内楽アカデミア」