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ユースピアノ部門中止につきまして2020年3月11日


皆さん、こんにちは。
このサイトでブログを書いてどれくらいの回数になるのか定かではありません。
それでも間違いなく今回が一番辛い気持ちで書くこととなります。

ホームページ上で3月10日夕方に、新聞紙上では翌11日にユースピアノ部門中止の発表をしました。本当に苦渋の決断でした。今更ここで何を言っても言い訳にしか聞こえないと思いますが、経緯をお伝えします。

新型コロナウイルスの自粛が続く中、ユースピアノ部門第1次予選で使用する10会場の1つが開催中に休館と連絡して来たのが3月4日でした。それ以前に幾つかの会場が15日頃まで休館となり月末まで延長の可能性を示唆してきたので、代替え会場を当たり始めたところでした。
ここで一番難しかったのは臨時休校となっていた各市町村の教育委員会が開催期間中(3月26日~30日)に授業を再開する可能性があったことです。実際にその期間幾つかの自治体で学校の再開や終業式・卒業式を行うことになっています。それらを避ける意味でも代替え日程を4月1~5日とし、何とか2会場を押さえることができました。ただ、そのうち1つが休館延長をしたホールで4月以降も空ける保証はないと言われたので、残りの1会場を中心に参加者の会場変更を振り分けました。
ただ、横浜市がこの期間に授業再開を行うか休館延長があと3会場増えたら対処できない状況でした。そして10日の午後までに3会場(11日にさらに1会場)から延長の連絡があり、開催不可能の判断をして発表をしました。

現在開催されているコンクールに実際に参加された人や複数の保護者、指導者にヒアリングを行い、開催の場合には以下の措置を執ることにしていました。
・同じ時間の集合人数を極力少なくする、参加者と付き添い(2人まで)だけの入場規制=ホワイエや舞台袖待機の人数を抑え、人口密度を下げる
・受付の誘導や案内は会場サインを増やして、口答での案内は極力減らす。
・受付と舞台袖に指先消毒液を設置=演奏直前と直後に袖の消毒液を必ず使用してもらう。アルコールアレルギーの人は事前に申し出てもらい鍵盤のクリーニングを行う。(クリーニングは休憩時にも)
・更衣室は設けず、普段着での演奏を推奨=服装は審査に影響しない旨をきちんと通達
・ホワイエよりスペースが確保できる為ホールで聴くことができるようにする。休憩間が40分以上になる場合、演奏を一時中断して途中で扉を開ける「換気タイム」を設ける。
・当日の結果発表は行わず自分の演奏終了後は速やかな退館を促す。
・時間をかけて運営を行うことで、当初よりも終演時間が1時間半程度遅くなるため、結果発表は翌々日に掲載。
上記が感染リスクを下げるための運営でした。服装が審査に影響しないことや当日の結果発表なしはこれまで通りです。
ただ、今のところ4月開催のヴァイオリン部門とフルート部門は会場が使用できるのであれば行うつもりなので、同様の準備で臨むつもりです。

前回のブログで、皆さんからご意見やご感想をお願いしたところ大勢の方からメールをいただきました。ほとんどの人が「ぜひ開催して欲しい」という内容でしたので、何としてでも皆さんのお気持ちに応えたかったです。一方で数人からは「非常識だ」「感染の責任をとって欲しい」とのご意見もあり、そのお考えも尤もなことだとも思います。だからこそ実施する際にはより細心にできることは全て試みる覚悟で備えていました。

今の時点で第2次予選(4月25日、26日)の3会場と本選(5月23日)の県立音楽堂は残しておきます。その頃状況が許すのであれば、これらの会場で何かやろうと思っています。
楽しい「ピアノフェスティバル」になるのか、それとも真剣度の高い「コンクールスタイル」になるのか。いずれにしても今回の参加者に、1回でも多く演奏機会を提供できればと考えています。 (tsuka)