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かなコンのホームグラウンド・県立音楽堂2019年9月25日

改修が終わった県立音楽堂

皆さん、こんにちは。
日中はまだ残暑が残っていますが、朝夕は秋らしくなって来ましたね。

先日、学生音楽コンクールのピアノ部門小学生の部を聴きに行きました。1日だけでしたが、ここでも「かなコン」でお馴染みの人が数名出場されていました。ただ、やはり厳しいコンクールですから、ほんの数名しか予選を通過されていませんでした。
参加された中の一人が、演奏終了後、力なくうなだれている様子でしたので気になってお母様に声をかけたところ「いつもは気にせずに朝食を食べるのですが、今日に限って朝から何も口にしていないんです」と心配した表情を浮かべて話されました。
これから向かうのは難しくて強者が大勢参加する学生音コンということによる緊張感もあるかと思いますが、加えて初めての場所でしかも東京の“ど真ん中”の会場です。長時間乗る電車の中も着いてからの駅のコンコースでも普段は余り見かけないほどの人の多さが拍車をかけたことになるのでしょうか。そんな状況で普段の実力を発揮するのは酷なのかもしれません。会場の中だけではなく外にもプレッシャーがあることは、コンクールを運営している側にとってなかなか分からない事情ですね。

かなコンでは恐らく、お住まいの近所や何度か演奏したことがある会場で受けている人が多数いるのではないでしょうか。また移動距離も比較的短いか東京の大都市のような圧倒される混雑の中を通って会場にたどり着くこともないはずです。できるだけ余計なストレスを受けないように、演奏に集中できる環境を整えて運営していきたいと考えています。横浜も結構大きな街ですが地方都市特有のおおらかさがありますし、コンクール会場は決して大勢の乗降客でごった返す場所にあるわけではないのでホールまでは比較的ストレスフリーで来ていただけるかなと思います。(でも食事処が少ない場所もあったりしますが)。そしてホールの外では参加者同士の鬼ごっこもお母さんたちの情報交換も大いに結構!です。

数ある会場の中で代表というかホームグラウンドといえるのは、私は「県立音楽堂」だと思います。これまで本選やトップコンサートを数多このホールで行い様々なドラマに遭遇しました。2018年4月から今年の5月まで改修工事のため休館をしていました。改修工事完成の内覧会が5月24日にあり、お邪魔しました。紅葉坂の信号を渡って坂道を登ると中腹あたりの奥に見慣れた建物が視界に入ってきました。「おおっー音楽堂じゃ、ありませんか!」工事中の覆いはすっかり取れていましたが、駐車スペースには工事車両があってまだ工事が終わっていませんでした。
外観に大きな変化はありませんでしたが館内はホールの壁や座席、ホワイエの床などが新調されていました。ただレイアウトなどほとんど変わっていませんでしたし、大きな梁がある「低~い」舞台袖の天井もそのままでした(ここで何度頭をぶつけたことか!)。
でもここに来ると何故かホッとします。「木のホール」と称されるだけあって他の会場にはないぬくもりを感じます。席数も千そこそこなので大き過ぎず、たくさんの音を受け止めて来た反響板からは暖かみのある音が跳ね返ってくる感じです。

1954年に竣工した音楽堂は、1952年に「戦後復興に向けて人々が落ち着いて音楽を楽しみ、明日への力を養う場」の実現として図書館に併設する形で建設されました。設計競技(今で言うコンペ)には採用された前川國男の他、丹下健三、板倉準三など当時の日本を代表する建築家が名を連ねています。まさに戦後日本を代表する名建築です。音の良さには定評があり、20世紀最高のピアニストと言われるスヴャトスラフ・リヒテルから「東洋一の響き」と評された逸話もあります。

その素晴らしいホールで10月6日にトップコンサートが行われます。ピアノはユースとピアノ両部門の2冠を達成した山縣美季さんとピアノ部門第2位の佐久山修太さん。ヴァイオリンは一般の部第1位の東亮汰さんと第2位の上野萌華さん。ここを最後に使用したのが2017年10月のトップコンサートでしたので2年ぶりの音楽堂の舞台です。「トップコンサート・リターン・トゥ・県立音楽堂」に相応しいコンチェルト4曲、たっぷり2時間超えのコンサートです。皆さん是非!ご来場ください。
*余談ですが音楽堂近辺の私がお薦めの美味しい食事処。紅葉坂途中にある洋食のき●●、野毛坂近くのカレーのき●●。両方とも有名ですけど。
(tsuka)


ステージも美しくなりました

ホワイエの床も輝いています

リラックスできそうな客席