幼児の部に想うこと2019年8月21日

皆さん、こんにちは。
連日、30度を切らない真夏日が続いていますが、何となく刺すような強い日差しから少し和らいで来たような気がします。家の近くでは赤トンボが飛び始めています(田舎住まいなもんで)ので、そろそろ秋の訪れなのかと思ったりもしています。
そしてワンコインコンサート第1弾(22日)→クリスタルコンサート(23日)→ワンコインコンサート第2弾(28日)と怒濤のコンサート3連続がもう目前です!

各コンサートの模様は次のブログで報告しますが、今回は「幼児の部」についてお話したいと思います。「幼児の部」は5年前の第30回大会(2014年)の時、それまでA~Fの部として2学年区分で構成していたユースピアノ部門の部を再編した際に誕生しました。理由はこのブログで何回か書きましたが、少子化で参加者数が減少していく中で参加者数確保の施策の1つでした。ただそれ以上に大切な面として裾野を広げることで、これまでより早い段階で「かなコン」に参加してコンクールに慣れてもらい、より高いレベルで小学校低学年にスムーズに移行するための準備期間になるとの狙いもありました。
それまで小学校1年生が一番下の年齢だったので、幾つかの懸案事項もありました。課題曲の難易度をどこまで下げるか、ホワイエから舞台袖まで、また袖からピアノまでどう誘導するのか、賞の対象はどこまで含むか(トップコンサート狙い!の人がいるかも?)等々。

辛島審査委員長と確認しながら、事務局で「幼児の部」にはこれまでにないルールや基準を導入することにしました。
・舞台袖への保護者の同伴を1名必須にする。
・小学生以上の部よりも進出率を高くする
・参加料を他の部よりも下げる
・課題曲は予選から本選まで全て同じ曲にする
・本選は審査せず、問題のない演奏をしたら全て入賞とする
・コンクール後の記念演奏会出演対象とはしない
上記の内容で果たして何人参加してくれるのか? 予選会場が自宅からアクセスしやすい人ばかりではないだろうし新設の部なので50人くらいを見込んでいましたが、なんと81人と予想を大きく上回る参加者数となり安堵しました。と同時に果たして課題曲を無事演奏できるのかという不安がよぎりました。
コンクール本番ではスムーズにステージに進んで足台のセッティングが終わると滑らかに演奏する人ばかりで、私の不安は全くの杞憂に過ぎませんでした。一人の演奏時間も短いので本当に「幼児の部」はあっという間の出来事でした。他の会場のスタッフからも「演奏も審査も何の問題もなく進みましたよ」という報告を受けました。
また、演奏が終わって引き上げて来た出場者がホッとしたのか袖で待っている保護者に抱きつくといった、これまでの「かなコン」にはなかった光景を目にしました。それまではピアノ伴奏者以外本人しか舞台袖には入れなかったので、幼児の部での必須をきっかけに足台・補助ペダルの保護者設置を条件に、小学生にも保護者の袖入場を解禁としました。1人でいると気の毒なくらい緊張している人が多かった舞台袖も保護者と一緒にいることで少しは和やかな表情で待っている人も増えた気がします。真剣勝負の世界ではある一方で演奏することを楽しんで欲しいので、できるだけ良い雰囲気で弾かせてあげられる環境を用意したいと考えています。

ユースピアノ部門の実績を受けて、翌31回大会からヴァイオリン部門でも「幼児の部」を新設しました。こちらは10人でスタートし、以降12人が3年続き今回(35回)18人と過去最多を記録しました。目標は20人、何とか次回に達成したいものです。
では、ユースピアノ部門での参加者数の推移は(30回)81人→(31回)89人→(32回)64人→(33回)81人→(34回)96人→(35回)82人と32回を除いて全て80人を超えていて、他の年代と比べて比較的に安定しています。

私が気にかけていることに、幼児の部で参加したり入賞した人が小学生に上がってどれくらい残っているのかということです。幼児の部第1期生は今、小学5,6年生。8人いた入賞者は今年のプログラムにお名前があったのは3人と半数以下になっていました。
いっぽう今年予選で高い評価を受けた小学校中学年では幼児の部の入賞者が12人出場していました。この人たちが今回の高校生の様にやがて「かなコン」の中核となって下の学年の人たちの良いお手本となる演奏を聴かせてくれる未来が来てくれたらいいなあと、ひとりほくそ笑んでいます。

「幼児の部」も33回からクリスタルコンサートに出場できるようになったり、昨年には印象的な演奏をされた人に「岩井宏之賞」を贈呈するなど年月を重ねていきながら少しずつ変わっています。
今年もピアノ9人、ヴァイオリン6人の幼児の部入賞者がクリスタルコンサートに出場します。お気に入りの曲を揃えて、コンクールとは違った面を見せてくれることと期待しています。皆さん、いつまでも「かなコン」に出続けてくださいね。(tsuka)


第30回 最初の「幼児の部」入賞者

第35回の幼児の部入賞者