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自在な感性を後世に、画家・千田高詩さんの作品並ぶ/横浜

神奈川新聞 | 2011年4月13日(水) 22:38

千田高詩さんの温かみのある抽象画が並ぶ=KGU関内メディアセンター
千田高詩さんの温かみのある抽象画が並ぶ=KGU関内メディアセンター

横浜の弘明寺町に住み、1988年に73歳で亡くなるまで自在な感性による多くの抽象画を残した画家・千田高詩さんの作品を集めた展覧会「未来へのメッセージ」が30日まで、関東学院大学・KGU関内メディアセンター(横浜市中区)で開かれている。千田さんは、市民が創作に参加する新しい形態の美術展「創造の招待展」を企画するなど、現在のワークショップの先駆けとなる試みも盛んに行った。本展は、当時教えを受けた人たちが全盛期の作品を選び企画した。

長野県生まれの千田さんは47年から横浜に住み、創作の傍ら地元の人たちを対象にした美術教育を始めた。こうした試みは65年、横浜市民ギャラリーでスタートした「創造の招待展」や、美術による人間教育のため自らのアトリエを開放した「創造のアトリエ」に結実。活動はアメリカでも報道され注目を集めた。

66年からは関東学院大工学部建築学科講師として造形教育にもあたる。「未来へのメッセージ」展は、同学科OBが集う燦葉(さんよう)会建築部会と創造のアトリエのスタッフだった宮田文子さんらでつくる千田高詩研究会が主催。千田さんの自宅にある300点近い作品から20点以上を選び紹介した。

「抽象画でありながら、どこか人間的で温かみのある作風にひかれます」と宮田さん。その画風は、時には建築的な構造を取り入れるなど変容を遂げ、アメリカの日米合同作家展で大賞を受けるなど海外でも高く評価された。

「自由な可能性をはらんだ(千田さんの)作品を見ていると、後世の君たちに託したと言われているよう。今でもレッスンを受けている気持ちになります」と宮田さん。16日午後2時から同大教授の関和明さんらによるトーク&セッションも行われる。

入場無料。日曜日と祝日は休み。問い合わせは燦葉会建築部会(あべき勇さん宅)電話045(671)0987。

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