街づくりや建築家の仕事を一般の人にも親しんでもらおうと、横濱建築祭(主催・日本建築家協会〈JIA〉神奈川)が横浜市中区の3会場で開かれている。22回目となる恒例行事だが、メーン会場の「BankART Studio NYK」では26日、建築学生の卒業設計コンクールが初めて同時開催された。
県内7大学から卒業作品32点が模型やパネルで展示された。審査も公開され、学生が審査員の建築家5人の前で発表した。
明治大学建築学科の中川沙織さん(22)は、食肉工場と商業施設、公共空間が一体となった建築を提案。「日常生活で当たり前に『いただきます』と言えることに問題意識を持ち、建築で解決策を提示したいと考えた。さまざまな建築家からアドバイスをもらい、勉強になった」
審査委員長の小泉雅生さんは「学内だけでなく、自分の問題意識を一般の人にも共有してもらう意義は大きい」と話した。
メーンイベントは27日まで。角材と輪ゴムを使って自由に空間をつくる子ども向けワークショップや、家について語り合う「すまいカフェ」、写真展など多くの企画がある。
JIA神奈川代表の森岡茂夫さんは「子どもや学生、市民などあらゆる人に楽しんでもらいたい」と話していた。問い合わせは事務局電話045(663)2745。
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