歴史的建造物の中で鉄道模型を楽しむ初のイベント「鉄道模型展と運転する会」が10日、小田原市板橋の内野邸穀蔵(こくぐら)で始まった。市や地域住民らでつくる「内野邸プロジェクト実行委員会」の主催で12日まで。
内野邸は、3代にわたって醤油醸造業を営んだ旧家。和洋折衷の外観が特徴の店舗兼住宅は1903(明治36)年に建造された。大豆などが置かれた穀蔵は少なくとも大正後期ごろには建てられていたという。
イベントでは約50平方メートルの穀蔵内にドイツの街並みをイメージした二つのジオラマを設置。ブルートレインや貨物列車の模型を走らせている。運転操作も体験でき、子どもたちがレバーを動かしながらトンネルや鉄橋を走る列車を目で追って楽しんでいた。
ジオラマを手掛けた市内在住の鉄道愛好家吉田雅則さん(68)は「(穀蔵は)歴史があり落ち着いた雰囲気なのでジオラマや列車が映える。大人も子どもも楽しんでほしい」と話している。
運転操作を体験した市内の小学3年生の男児(9)は「電車を走らせたり、ホームに止めたりするのが楽しい。家でも(ジオラマを)作ってみたい」と笑顔を見せていた。
入場無料。午前10時~正午と午後1~3時の2回。問い合わせは、市郷土文化館電話0465(23)1377。
【神奈川新聞】