川崎市中原区の丸子山王日枝神社(山本雅道宮司)で7日、新春恒例の的射神事「歩射祭(びしゃさい)」が催された。古式に倣って稚児役の小学生2人と保護者が弓矢を扱い、集まった約200人から喝采を浴びた。
五穀豊穣(ほうじょう)を祈願し、その年の作物の豊凶や作付けを占う神事で、同神社では少なくとも江戸時代から続くという。弓矢や直径1・8メートルの的は毎年、丸子地区9町会の住民が手作りするなど、古来のしきたりを色濃く残す。
数え年で奇数年齢の男子2人が稚児となる習わしで、今年は小学2年生の双子の兄弟が大役に。境内に据えた的に向かって弓を構え、「歩射」の名の通り三歩進んで三歩下がる作法を披露。介添え役の保護者が次々と矢を放った。
近年は景気占いの意味合いが強く、ことしは的の中央からやや上に矢が集中。山本宮司は「景気が上向くのではないでしょうか」と予測した。双子の兄弟は「(烏帽子(えぼし)に白丁(はくちょう)の)衣装がとても格好良く、楽しかった」、「ことしの目標は宿題を頑張ること」と笑顔で話していた。
【神奈川新聞】