
16~19世紀に欧州で活躍した画家たちの作品を集めた展覧会「西洋絵画の世界 バロックからバルビゾンまで」が、横浜駅東口のそごう美術館で開かれている。画家たちの多様な魅力を味わいながら、西洋絵画史の流れをたどることができる。
16世紀に起こったバロック様式の作品から、19世紀後半にフランスのバルビゾン村に集まった画家による自然や農村風景に目を向けたバルビゾン派の作品まで、計77点が並ぶ。「宗教・神話・物語画」「肖像画」「静物画」「風景画」と大きく四つに分けて、西洋絵画の歴史や特徴を紹介している。
作品はすべて山形市の「山寺 後藤美術館」の所蔵品。同美術館は、実業家の後藤季次郎(すえじろう)さんが長年にわたって収集した欧州絵画を常設展示するため、1994年に創立した。そごう美術館の樋田麻純学芸員は「国内の一つのコレクションで、こうした絵画史の流れを見られる貴重な機会」と話す。
楕円(だえん)形のだまし絵風の枠組みの中にバラなどが入った大きな花瓶を描いた静物画の大作や、バルビゾン派のコローが描いた叙情的な川辺の風景画などに、多くの来場者が見入っていた。
25日まで。一般千円、高校・大学生800円。問い合わせはそごう美術館電話045(465)5515。
【神奈川新聞】