三浦市三崎地区で盆踊りなどで伝承されている「三崎港音頭」を、地元のかもめ児童合唱団がリメークした。15日夕、同地区などで開かれた「三崎夏まつり」の会場で初披露した。
同合唱団は「城ケ島の雨」など地元ゆかりの楽曲をリメークしており、今回で3曲目。プロデュースは三崎でカフェを営む藤沢宏光さん。民謡調の従来版よりテンポが速く、子どもたちの元気な声に合わせた軽快な仕上がりとなった。
「三浦三崎は太平洋に どんと突出たよいところ」「船が見えるよ灯台沖に あれは大漁のまぐろぶね」-。4~12歳の合唱団の子どもたち約20人が飾り気のない素朴な声で歌い上げた。歌に合わせ、市民謡協会や民舞日の出会が踊りを披露。会場からは大きな拍手が送られた。
市によると、三崎港音頭は1947年に誕生。旧市立三崎中学校校歌や市歌などを手掛けた旧三崎町出身の作曲家小村三千三と、作詞家勝承夫のコンビが制作した。
小村の勧めで約40年前に同合唱団を始めた市内在住の声楽家小島晁子さん(73)は「戦後何もない時代は盆踊りが唯一の楽しみだった。恩師がつくった三崎港音頭は、中学校の時に体育の試験で覚えた記憶がある」と懐かしそうに振り返っていた。
【神奈川新聞】