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コレラまん延 浦賀で引き揚げ船の悲劇伝えるパネル展

神奈川新聞 | 2014年8月12日(火) 03:00

引き揚げ船内に横たわり治療を受けるコレラ患者ら(DVD「浦賀港引揚船の悲劇」から)
引き揚げ船内に横たわり治療を受けるコレラ患者ら(DVD「浦賀港引揚船の悲劇」から)

終戦後に浦賀港へ入港した引き揚げ船内でコレラがまん延し、帰郷を目前にしながら多くの人が無念の死を遂げた悲劇を伝えるパネル展が15日、横須賀市東浦賀2丁目のギャラリー時舟で始まる。終戦の日にあわせた企画で、主催者の市民グループ「中島三郎助と遊ぶ会」が6年前に制作したDVDも上映する。

浦賀港は終戦後に外地からの引き揚げ者が帰国する指定港となり、中部太平洋や南方地域、中国大陸などから約56万人を受け入れた。だが、終戦の翌年に引き揚げ船内でコレラが発生し、以後も感染者を乗せた船が相次いで入港。伝染を水際で防ぐため、検査が終わるまで上陸が禁じられた。

引き揚げ船が次々と港にやって来る中、検査は追いつかず、数十隻が港近くの海上で停泊を余儀なくされることもあったという。横須賀市発行の「浦賀港引揚船関連写真資料集」によると、コレラにかかって船内などで亡くなった人は少なくとも398人。栄養失調などを含めると、少なくとも1517人が故郷に戻れぬまま、横須賀で息を引き取った。

主催団体は、ペリー艦隊来航時に黒船へ乗り込んで米側との折衝にあたった中島三郎助の功績や地域史を研究しており、港の歴史をたどる中で引き揚げ船の問題を知った。今回上映するDVD「浦賀港引揚船の悲劇」は、横浜税関などに残されていた引き揚げ船の様子を写したフィルム映像や関係者の証言をまとめ、2008年に制作したものだ。

パネル展では、同写真集に掲載された写真や当時の新聞記事などを掲示する。開催は15~17日と23日で、いずれも午前11時~午後5時半。同会の柴岡立雄副会長は「浦賀にこういう悲劇、負の遺産があったことをできるだけ多くの人に見ていただきたい」と話している。問い合わせは、柴岡副会長電話046(876)8101。

【神奈川新聞】

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