サッカーの天皇杯全日本選手権第2日は6日、各地で1回戦13試合が行われ、神奈川代表のJ3YSCCは3-1でSRC広島を下して2回戦に進出した。
前回ベスト16のJ3長野はJAPANサッカーカレッジ(新潟)を2-0で破った。
他のJ3勢は秋田、琉球、鳥取が順当に勝ち上がったが、盛岡は浦安SC(千葉)に0-1で敗れた。
2連覇を目指す横浜MなどJ1、J2勢は12日以降の2回戦から登場する。
【共同通信】
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目の覚めるような一撃だった。1-0で迎えた後半18分。右CKからのこぼれ球をペナルティーエリア中央で待ち構えていたのはMF三田。「ゴールしか狙っていなかった」と胸トラップからの鮮やかな右足ボレーでゴールネットを揺らした。
チームの2年ぶりの2回戦進出をたぐり寄せる決勝弾に「しっかりと勝ち切れたのは、今のチーム状態がいい証拠」と、23歳のルーキーはうなずいた。
序盤から自陣で引いて守る相手に対しても、じれずに攻め続けた。「サイドからどんどん仕掛けていこう」と相手DFの裏への抜け出しや、スピードに乗ったドリブル突破で攻撃を活性化。後半36分に退くまで、ピッチを全力で駆け抜けた。
東洋大から加入して1年目。今シーズンから指揮を執る有馬監督はFC東京ユース時代のコーチでもある。昨冬に監督就任を知り、「もう一度、活躍するところを見せたい」とセレクションの受験を決意。親身になって成長を後押ししてくれた指揮官への恩返しの気持ちは人一倍強い。
これでチームは6月8日のJ3鳥取戦から公式戦6戦無敗。次戦はJ1トップクラスの攻撃力を誇る川崎とぶつかる。
「チャレンジャーの気持ちで、自分たちのサッカーを全力で出せば結果もついてくる」。若きサイドアタッカーが上昇気配を見せるチームの原動力になる。
【神奈川新聞】