いつも見掛けるあの電車、乗ったらどこまで行けるだろうか―。相互乗り入れが進み、通勤電車の行き先に、見知らぬ地名が増えてきた。横浜駅から一本で、どこまで楽しめるか、休日を使って出掛けてみた。
乗ったのは東急東横線午前9時42分発の特急川越市行き。電車は東武線ので、車体前面のオレンジ色が特徴的。一本前を走っていたのは赤いラインの東急線。反対の下りには茶色のラインの副都心線。次々来る乗り入れ5社の電車にカメラを向ける鉄道ファンも。
東横線内では菊名と自由が丘で各駅停車を追い越した。渋谷からは東京メトロ副都心線に入って急行になったが、途中でさらに一本追い抜いた。地上に出て東武東上線に乗り入れるのは、埼玉県内の和光市駅。なんとここからは各駅停車に「格下げ」。
同じ副都心線からの乗り入れでも、快速急行まである西武線とは大違い。おかげでここから終点まで2回も追い越された。副都心線から乗っていた老夫婦は「あれっ、さっきまで急行だったのに」とけげんそうな表情。まあいいや、こっちは急ぐ旅ではないし。
「小江戸」「蔵の町」で知られる埼玉・川越。川越市駅到着は午前11時7分。1時間25分の小旅行は「意外に近い」イメージか。
ただ、通勤用のロングシートはちょっと残念。京急の快特に使われる車両のように、ゆったり座れるクロスシートの電車がほしいなあ。(a)