
サイバー攻撃やハッキングなどの犯罪に対処する捜査技術の向上に役立てようと、県警サイバー犯罪対策課の課員が14日、情報セキュリティ大学院大学(横浜市神奈川区)の学生と情報セキュリティーの技能を競った。
4~5人チームの対抗戦でいかに早く問題を解けるかを競い、ファイル中に隠された暗号や不規則に並んだ文字列の意味をパソコンのツールを駆使して探った。
例えば、「交響曲から答えを探せ」との問題は、交響曲の音声データを文字データに変換し、隠された暗号から答えを導いた。県警チームが僅差で勝り、面目を保った。
県警によると、こうした技術は、不正アクセスの発信元の特定やコンピューターウイルスの解析などの捜査に応用できる。男性課員は「官民が協力してサイバー犯罪に対処したい」と話した。
同大の佐藤直教授によると、日本はサイバー攻撃からシステムを守る技術者の育成が遅れている。捜査員らプロの技術者と競わせることで、学生に経験を積ませたい考え。
県警と同大は2013年8月、サイバー犯罪への対策を探る研究会を立ち上げ、隔月1回周期で研究を重ねている。
【神奈川新聞】