
5月4、5の両日に相模原市南区の新磯地区の相模川河川敷で開催される伝統行事「相模の大凧(おおだこ)まつり」に向け、今年の題字「駿風(しゅんぷう)」を書き込む作業が6日、同区新戸の相模の大凧センターで行われた。地元の保存会メンバーは、つなぎ合わせた大きな和紙にまつりへの熱い思いを込め、入魂の2文字を完成させた。
作業に取り組んだのは、同地区にある大凧保存会の一つ、新戸大凧保存会。地区内の四つの保存会の中で、最も大きな14・5メートル四方の8間凧を毎年揚げる。製作は前年秋の竹の切り出しから始まる長丁場だ。
それだけに「題字書きの時期を迎えると、まつりが近づいたのを実感する」。ベテランの川崎喜代治さん(68)は気を引き締める。
センター1階の床一面につなぎ合わせた和紙を広げ、メンバー約50人で手分けして作業した。「駿」の字を右上、「風」の字は左下に配置し、まず墨汁で縁取り。字の内側を「駿」は赤色、「風」は青色の染料で塗り上げた。
躍動感のある題字の仕上がり具合に、川崎さんは「保存会のみんなの思いを込めて書いた」と、達成感を口にした。
まつりまで1カ月を切った。
【神奈川新聞】