ウインドサーフィンのワールドカップ(W杯)が10日、津久井浜海岸(横須賀市)で開幕した。横須賀での開催は2年連続。初日はあいにくの雨から天候は回復したものの、風に恵まれず、残念ながらレースは行われなかった。15日までの期間中、世界のトップライダー約90人が2競技で熱戦を繰り広げる。
雨の中で行われた開会式で、大会の実行委員会会長を務める上地克明市長は「世界最高峰の大会が津久井浜で開かれることは大変光栄。三浦半島のマリンスポーツ人口の増加や地域活性化につながれば」とあいさつ。今回は32の国と地域から選手が参加。海岸沿いの幅400メートル、奥行き200メートルほどの海域にS字コースを設けて速さを競う「スラローム」と、弱い風でもスピード感あふれるレースが楽しめる「フォイル」の2競技が行われる。
開会式後、選手らで協議を重ねたが、競技に必要な風が吹かず、レースは見送られた。海を見詰めていた女性(25)は「レースを楽しみに来たのに残念。明日以降に期待したい」と話した。
会場には、「三浦半島グルメフェス」と銘打ち、よこすか海軍カレーなど三浦半島の名産品を味わえるブースが多数出店。風を待つ間、浜辺の特設ステージでダンスイベントなども行われ、会場をにぎわせた。市によると、午後5時時点で約3千人が訪れたという。
「沖合でのレースの状況が浜辺で分かりづらい」という前回の反省を踏まえ、今回は分かりやすく観戦できるアプリも配信されている。スマートフォンなどでレースの行方を3Dでリアルタイムに確認できるほか、競技ごとのルールガイドを表示したり、見逃したシーンを再生できたりする機能がある。
11日以降は午前10時に競技を開始する予定だが、天候や風の状況でスケジュールが変更される場合がある。問い合わせは、実行委事務局電話046(822)8145。