温かな思い抱く「まど・みちおえてん」、21日から絵画や詩など300点/川崎・市民ミュージアム
神奈川新聞 | 2010年8月13日(金) 10:53
「ぞうさん」や「ふしぎなポケット」などの童謡の詩人として知られ、川崎市文化賞などを受賞したまどみちおさん(100)の作品を紹介する企画展「まど・みちおえてん~ある詩人の100年の軌跡、童謡・抽象画・詩」が21日から、川崎市中原区の市市民ミュージアム(企画展示室2)で開かれる。同ミュージアム主催、同市教育委員会共催。
展示を通じて100歳を祝うとともに、まどさんの温かい思いを子どもたちに伝えようという狙い。企画展では、あまり知られていない、まどさんの絵画作品を中心に約300点を展示する。「ぞうさん」「くるみ」など、出身地の山口・周南市美術博物館に寄贈された絵画作品のコレクションのほか、詩や童謡、校歌なども紹介する。
まどさんは1909年11月に山口県で生まれ、46年に川崎市に転居。68年に初の詩集「てんぷらぴりぴり」を出版して以来、100歳を迎えた今も詩人として創作活動を続けている。
ポケットをたたくとビスケットが増えていく「ふしぎなポケット」、白ヤギと黒ヤギが手紙のやりとりを続ける「やぎさん ゆうびん」などユーモラスな作品や、「ぞうさん」「一ねんせいになったら」などが代表的な作品。94年に日本人初の国際アンデルセン賞作家賞を受賞するなど国際的に高い評価を得ているほか、76年に川崎市文化賞、98年に神奈川文化賞、2003年に日本芸術院賞を受賞している。
21日午後2時からは、オープニング・イベントとして幼稚園児や小学生、大人がまどさん作詞の童謡を歌う「まど・みちおさんの100歳を祝って~まど・みちおさんのうた」(参加無料)が行われる。
企画展は10月3日まで。午前9時半~午後5時(入館は同4時半まで)。一般600円、学生・65歳以上400円、中学生以下無料。20人以上の団体は2割引き。休館日は月曜(9月20日は開館)と9月21、24日。問い合わせは同ミュージアム電話044(754)4500。
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