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鉄道コラム前照灯(14) 冬のももひき

神奈川新聞 | 2010年1月15日(金) 00:00

冬は寒い。北海道はなおさらだ。氷点下20度の酷寒が待ち受ける。この季節、どんな装備をするかが鉄道撮影旅行の課題である。雪の大地を駆け抜ける蒸気機関車の美しい姿をとらえるなら、自分の姿は気にしない

▼スキーズボンの下に、ももひき。30年以上前の高校生。オヤジの代名詞である「インナー」に頼った。格好良くないが暖かい。カメラや三脚で重装備した写真家気取りの人たちも、こっそりとはいていた。だから、どんな撮影ポイントにも到着できた

▼ラッセルをした。鉄路を俯瞰(ふかん)できる山の上まで雪をかき分け道なき道を行く。滑って転んで雪まみれ。仲間と2人、つらい先頭を譲り合う。歩幅が合わないのがけんかの原因になる。それでも、ももひきのぬくもりで仲直りできた

▼寒風の山にたどり着く。汗にまみれたタオルは凍結し棒のようになる。体感温度は限界に近い。眼下に撮影対象の列車が現れるのは1時間先。踊ったり、ジャンプしたり、人の悪口を言ったりしながら体を温めた

▼毛糸のスキー帽、厚めのヤッケ(当時ダウンは高価で買えなかった)、重い登山靴、寝袋付きの冬山用ザック、カメラバッグ…。山から下りたままの姿で札幌の食堂に入ると、迎えた従業員の女性が引いた。何か変だったかな。(O)

(2010年1月15日)

【神奈川新聞】

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