横浜を中心とする神奈川県内で文芸の各分野で長年にわたって活躍する個人・団体の功績をたたえる横浜文学賞の第15回の受賞者に、児童文学作家の岩崎京子さん(87)が選ばれた。
同文学賞を主催する横浜文芸懇話会(諸角せつ子会長)が22日、発表した。
岩崎さんは東京都出身。短編「さぎ」で日本児童文学者協会新人賞を受賞。代表作の一つで昔話「かさこじぞう」が、小学校低学年の教科書にも掲載されていることでも知られている。
横浜を舞台とした童話作品が多いのも特徴。今年出版された最新作「建具職人の千太郎」でも、江戸時代の鶴見村で建具職人として成長する子どもの姿を生き生きと描いており、「江戸時代の横浜の様子を童話の世界に再現したユニークな取り組み」が高く評価された。
今年は横浜開港150周年を記念して、市内の郷土史研究で先駆的な役割を果たし続けてきた横浜郷土研究会に対し、特別賞を贈ることも決まった。
贈呈式は12月7日、横浜中華街の広東飯店で開かれる。
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