2011年に用水完成400年を迎える川崎市の二ケ領用水。同用水の美化・清掃活動を20年以上行い、以前から市の歴史的文化遺産として残すよう市に働きかけてきた市民団体「二ケ領用水・中原桃の会」(田島信二会長)は31日、正式に市に要望書を提出した。
要望書を提出したのは、同会と同会傘下の「二ケ領用水プロジェクト21」のメンバー約160人。田島会長は「水と緑のシンボルゾーンとして都市化した街になくてはならない環境用水。市が進める、環境を守り自然と調和したまちづくりにも資すると思う」とし、阿部孝夫市長に直接要望書を手渡した。
県最古の人工用水である二ケ領用水は総延長32キロ。1597年に、徳川家康が江戸近在の治水と新田開発を命じたことから建設され、農業、工業用水として市民の生活を支えてきた。60年代に工場排水の流出などで水質が悪化し一時は廃れていったが、活動を続けることで徐々に改善し、2004年からは再び七夕祭りが開催されている。
阿部市長は「川崎の大切な財産。市民に親しまれるためにも方法を探っていきたい」と話した。
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