優れた自費出版の書籍を表彰する「第5回かなしん自費出版大賞」(神奈川新聞社主催)の表彰式が29日、横浜市中区の神奈川新聞社で行われ、6人に賞金と盾が贈られた。
大賞は、福田耕三さん(藤沢市)の「おりがみでゆったりと 折り折りを楽しむ」。折り紙研究で知られる元小学校校長の福田さんが、オリジナル63作品をまとめた。退職後、「奥の細道」の全行程をたどる旅の中で地元の人との触れ合いが本出版の原動力となった。
準大賞は永延道代さん(川崎市幸区)の絵本「ききちゃん ありがとう」、優秀賞は宮下俊博さん(横浜市港北区)の歌集「みそひともじ集 DOKODARE~どこだれ~」と、桝田るみ子さん(茅ケ崎市)の「SHONAN逍遙 文豪たちが愛した湘南」、小熊早苗さん(横浜市金沢区)の「あのねがいっぱい わたしと家族のダイアリー」、来住史郎さん(同)の「土龍特攻の悪夢と昭和のレトロ」にそれぞれ決まった。
表彰式では斉藤準一社長が「みなさんが地域社会に豊かな文化を生み出したことに敬服いたします」とあいさつ。続いて小曽利男審査委員長(本社企画編集部員)が大賞作品について「福田さんの折り紙に対する愛情と、伝統的技法を伝えたいという情熱に感動しました」と講評した。
福田さんは「精いっぱい取り組み、満足できるものができました。妻と娘の協力に感謝します」と述べ、ほかの受賞者もそれぞれ受賞の喜びを語った。
優秀賞の「土龍特攻の-」は、「第5回ふるさと自費出版大賞」(全国新聞社出版協議会主催)優秀賞も受賞し、表彰も同時に行われた。
今回のかなしん自費出版大賞は、2011年4月から13年3月までに本社で制作・出版された書籍が対象。次回の第6回大賞は、13年4月から15年3月までの書籍が対象となり、15年秋に表彰式を行う。問い合わせは、神奈川新聞社企画編集部電話045(227)0820。
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