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鉄道コラム前照灯(160) 列車は走るか陸前高田 2013夏

神奈川新聞 | 2013年8月9日(金) 12:00

広大な更地が広がる。津波にのみ込まれたあの日から、何が変わったのか。岩手県のJR大船渡線陸前高田駅。がれきは消え雑草が勢いよく伸びる。「この先、踏切です」。2年前の訪問時と同じメッセージがカーナビから流れた。そこには野原があるだけ。鉄路復活の気配はない

▼流された自宅跡地を見回りにきた老人は、大量の土砂で一帯をかさ上げする計画を教えてくれた。計画が完了し線路が敷かれるまで、どれほどの時間が必要か。不通区間の大船渡線気仙沼-盛(さかり)間に、ディーゼル列車は再び走るのだろうか

▼津波被害を免れた終着駅・盛はいま、レールのない鉄道駅となった。線路はアスファルト舗装の道路に姿を変えた。代替手段のバス高速輸送(BRT)の拠点である。待合室には通学の高校生らのにぎわいも戻ってきた。だが、鉄道駅の主役であるディーゼル列車はいない

▼大船渡の港近くでは復興屋台村がネオンを輝かせる。被災したすし店、居酒屋、ラーメン店などが肩を寄せ合う。方言が飛び交う屋台村を一歩出ると、海まで更地が続いていた

▼地元の商店主は復興とは、と問い掛ける。津波以前に時間を巻き戻せばシャッター通り商店街、高齢化のまちが戻るだけ。どん底、ゼロからのスタートは手探りのようだ。(O)

【神奈川新聞】

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