平安時代の武将、三浦義明の末男、佐原義連が建立したといわれる満願寺(横須賀市岩戸)で8日、「第19回春の文化展」が始まった。10日まで。
国指定重要文化財の観音菩薩(ぼさつ)、地蔵菩薩が特別公開され、東洋蘭(らん)展や書展などが開かれている。今回からボランティアが作る限定30食(有料)の精進料理「満願膳」も用意され、初日から約250人が寺を訪れた。
2年前、文化展直前に東日本大震災が起きた。住職の永井宗直さん(49)は、仏教の教えを説く「仏教法話」の冒頭で「今年は(犠牲者の)三回忌に当たる。皆のお経の力で、東北の皆さんを励ましてください」と祈った。
満願寺では月1回、約40人が集う無料の座禅会が行われており、中には若いサラリーマンの姿もあるという。「自分自身を整理し、立ち止まる時間も必要」と住職。拝観者に向けて「自分の力ではどうにもならないこともある。迷っている人がいたら手を差し伸べてください」と話した。
拝観料500円、茶席券300円。問い合わせは同寺電話046(848)3138。
【】