
横須賀市深田台の市自然・人文博物館で、三浦半島の大地の生い立ちを紹介する特別展「よこすか大地と生命の歴史」が開かれている。三浦半島の岩石や化石のほか、初公開の標本など貴重な資料を公開している。来年1月20日まで。
同館と市民グループ「三浦半島活断層調査会」が共同で進めてきた研究の成果を披露しようと企画した。
50年以上前から同館の学芸員らが三浦半島全域で採集してきた約150の岩石や化石を一堂に紹介。4千万~5千万年前に海底でつくられた、三浦半島最古の「三浦枕状溶岩」などが来館者の関心を誘う。
見どころの一つが、「津久井化石床」と呼ばれる地層を剥ぎ取った高さ2・6メートルの標本で、公開は初。貝類やクジラ、サメの歯などの化石が数多く詰まっており、同館の柴田健一郎学芸員は「30万年前の三浦半島の様子を垣間見ることができる」と鑑賞を勧めている。
このほか、横須賀で見つかったナウマンゾウの化石のレプリカや、2009年に撮影された三浦半島の衛星写真(縦3・6メートル、横2・9メートル)なども公開。同館で常設展示している約20年前の衛星写真と見比べながら、地形の変化を確認することができる。
柴田学芸員は、「三浦半島の地形への理解を深めるきっかけにしてほしい」と話している。
入場無料。午前9時~午後5時。月曜日(祝日の場合は翌日)と年末年始(12月29日~1月3日)は休館。問い合わせは、同館電話046(824)3688。
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