川崎市幸区の「ミューザ川崎シンフォニーホール」を本拠地とする東京交響楽団の新理事長に、旅行会社大手エイチ・アイ・エスの澤田秀雄会長(61)が就任した。澤田氏は「歴史ある楽団の運営に携われることは、私にとって新たな挑戦。まずは経営基盤の安定化を図りたい」とコメントしている。
就任は1日付。澤田氏は大阪府出身で、1980年に現在のエイチ・アイ・エスを設立。2010年には、長年赤字が続いていた長崎県佐世保市のテーマパーク「ハウステンボス」の社長に就任し、短期間で黒字へと導いた実績がある。
東日本大震災により、同ホールの天井の一部が崩落して使用できないことや観客の減少などで、東響は経営が苦しい状況にある。東響は澤田氏のこうした手腕を評価し、就任を要請したという。
東響の大野順二楽団長は「ビジネスで発揮した手腕を楽団の運営でも発揮していただき、新しい革新的な東響をつくってほしい」とコメントしている。
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