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鉄道コラム前照灯(131) 福島の日常(3)

神奈川新聞 | 2012年8月10日(金) 12:00

真夏の福島駅は暑すぎる。盆地の底で焼かれるようだ。この夏はさらに熱さが加わった。石炭を燃やし黒光りするあの鉄の塊、蒸気機関車が復活した。SLふくしま復興号が黒煙を上げて走り抜けた。80歳を過ぎた老機関士も、おじさん鉄道ファンも、子連れのお母さんも、子どもたちも、みんな汗をかきかき元気をもらった

▼東日本大震災の被災地を目的もなく訪れた7月最後の日曜日、偶然出会った。3番線に昼前、郡山からC61がけん引する5両編成の客車が到着した。こげ茶色の客車はスハフ42。乗客と機関士は沿線の人たちと互いに手を振り合った。元気だそうよ、と誓いながら

▼ホームで行われた記念式典、国鉄時代に蒸気機関車を操った機関士たちが昔の制服姿で整列した。白髪が目立つ。特産品のモモをイメージしたキャラクター「ももりん」の横で気恥ずかしそうだが、とてもりりしい

▼かつて磐越西線で貨物列車を引き30年前に引退した84歳の元機関士は、福島市内で家庭菜園を手入れしながら引退後の生活を送る。「蒸気機関車を見ると輝いちゃうんだよね」と少年のよう

▼放射線量はいまだ油断できないが、たくさんの笑顔が戻りつつある。白昼夢のように蒸気機関車が走る光景がみんなを元気にしたのかな。(O)

【神奈川新聞】

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