地域とともに楽しむ
盆踊りを通して文化を継承
「月が~出た出た~月が~出た~、ア、ヨイヨイ♪」
さわやかな空の下、子どもたち、教職員、保護者や地域の方が昼休みに続々と校庭に集まり、大きな輪をつくる。夏には実施できなかったが、和太鼓の音が響くと、自然と体が動き出す。地域とともに行う「戸田カフェ」主催の盆踊り大会だ。
「戸田カフェ」は、戸田小学校が学校運営協議会(コミュニティ・スクール)で企画し、行っている活動の一つだ。
「久しぶりに踊れてすごく気持ちいいね」「前に踊ったのは低学年の頃だったかな?」「数年ぶりだけど、体が覚えているね」
コロナ禍以前に踊りの経験がある6年生は、輪の内側で踊る。その6年生をお手本に、低学年の子どもたちもリズムに乗る。保護者や地域の方も子どもたちの間に入り、互いの笑顔が自然とこぼれる。
曲は、炭坑節、厚木音頭、ビューティフル・サンデーの三つ。それぞれの曲のリズムに合わせ、テンポよく踊る。昼休みの時間はあっという間に終わった。「また地域の大運動会で一緒に踊りましょう」。地域の方が語りかける。
「初めて踊った」「お祭りでも踊ってみたいな」。今回が初体験となった子どもも踊り足りない様子だ。
「戸田カフェ」は、「人とつながる、子どもがつなぐ、学校と地域の元気を目指して」のテーマのもと、月1回ほど行われている。盆踊りは、地域の大運動会でも行われ、子どもたちが地域の方と一緒に楽しめるようにとの願いが込められている。他にも、けん玉や竹とんぼなどの「昔遊び」や、校舎周辺の清掃活動なども一緒に行った。
学校は、子どもたちのみならず、地域の方の大切な居場所にもなっている。「戸田カフェ」での交流により、地域の文化や伝統は着実に子どもたちへとつながっていく。
さまざまな教室から、県教育委員会の指導主事や先生らで構成する「学び見守り隊」がリポート