海の向こうにハロー
オンラインでつなぐ文化の懸け橋
「Hello!(こんにちは)」。画面に講師の姿が映ると、児童が口々に英語であいさつをする。相手は遠く海の向こう、アメリカ・ロサンゼルス。オンラインでつなぐ、3・4年生合同の外国語活動の授業だ。
講師の簡単な自己紹介に続き、ロサンゼルスの写真が画面に映し出される。「すごいきれい!」「大谷選手がいる!」。写真が変わるたびに児童から歓声が上がる。皆画面にくぎ付けだ。
「What is different?(何が違うかな?)」。写真を示し、講師が日本との違いを問い掛ける。近くの子と相談しながら頭をひねる児童。気温? 乗り物? 児童のさまざまな予想に、講師からは「Good!(いいね)」の声。身ぶりを交えた講師の話に、児童は興味深げに聞き入る。
最後は講師への質問タイム。「好きな食べ物は?」「家の大きさは?」「大統領に会ったことはある?」。次々と質問が飛び出す。
「What color do you like?(好きな色は何ですか)」。少し照れながら英語で質問をする児童も。「I like yellow.(黄色です)」。講師の答えに、質問した児童は元気よく「Me, too!(私も!)」と返事。言葉のキャッチボールに歓声が上がる。
相和小学校の「めざす子ども像」の一つに「思いやりのあるやさしい子(多様性を認め、思いやりの心をもつ)」がある。「全学年1クラスずつの小さな学校だからこそ、広い視野で多様な他者の存在を認め、人を思いやる心を育んでいきたい」と校長先生。
あっという間に時間がたち、互いに「Goodbye!(じゃあね)」と手を振り別れを惜しむ。終了後も「楽しかったね」「向こうは何時だったんだろう?」「今度聞こう!」と興奮冷めやらぬ様子だ。
海の向こうとの語らいは、互いの文化の懸け橋となった。
さまざまな教室から、県教育委員会の指導主事や先生らで構成する「学び見守り隊」がリポート