歩行重ねて広がる輪
ウオークラリーで児童躍動
「ゴールの公園まで歩くぞ」
1月下旬、武山支援学校小学部の子どもたちは、ウオークラリーに出発した。ウオークラリーでは、他の学年の児童や地域の方々と交流を深めることを目的としている。
日頃から、小学部では学年やクラス単位で学校周辺への朝の歩行の時間を設けている。日々の積み重ねの中で、担任やクラスの友だちと手をつなぎ、安全に歩行できるようになってきた。
ウオークラリーは、それぞれの歩く力に合わせて、全学年縦割りの6グループに分かれて行う。初めはいつもとは違う教員や友だちと歩くことに戸惑う児童もいたが、何度もグループごとの学習を重ね、笑顔を見せたり、しっかりと手をつないで歩いたりと、少しずつ新しい関係が生まれてきた。
ゴールは学校近隣の六つの公園で、一番遠いところは2キロほど離れたところにある。低学年の児童には少々遠い道のりだが、上級生と手をつなぎ、30分かけて目的の公園に到着した。
公園に着くと、一斉に遊具に向かって行き、思い思いに遊び始める。中には上級生の遊び方をまねて、ダイナミックに遊ぶ低学年の児童の姿も見られるなど、日頃の公園遊びの様子とは違った姿があちらこちらで見られた。あまりに遊ぶことが楽しくて、活動終了の合図を聞いても、「もう少し遊びたい」と教員に伝える児童もいた。
公園からの帰り道は、遊び疲れたこともあり、つい立ち止まりがちになる。そのような時に、通りがかりの近隣の方にあいさつや声援をもらうことも多い。
「おはようございます」「がんばってね」
何人もの方からすれ違う際に声をかけていただき、照れた顔であいさつを返しながらも、足取りは軽くなっていた。
さまざまな教室から、県教育委員会の指導主事や先生らで構成する「学び見守り隊」がリポート