人との出会い大切に
地域と関わる「体操の日」を心待ち
雄大な芦ノ湖に面し、大きな木々に囲まれた自然豊かな箱根幼稚園。この日は、地域の人たちと一緒に行う「体操の日」。在籍する3人の園児たちは、心待ちにしていた。
「よろしくお願いします!」。体操を教えてくれる地域の人たちを、園児たちは園の先生と一緒に元気なあいさつで迎え入れる。この日は入園前の地域の子どもたちも加わり、園児たちは大喜びだ。
まずはウオーミングアップ。「こんなこと、こんなことできるかな~」。掛け声の後に、ポーズを皆でまねる。続いて、子どもたちの番。手を伸ばして広げたり、片足で立ったり、足を広げたりと思い思いのポーズを決める。「体が柔らかいね。こんなポーズもできるんだね。すごいね」の言葉に少しはにかみながらも、子どもたちはとてもうれしそうだ。
ウオーミングアップが終わり、次の体操に移る。「箱根の体操といえば、何か知ってる?」と聞くと、「いきいきHAKONE体操!」と元気な返事が返ってくる。
「いきいきHAKONE体操」とは、自宅でできる箱根町オリジナルの体操だ。
「その場で足踏み! 1、2、1、2」「壁を押して~、ななめにヨイショ!」
地域の人の掛け声とともに、思いっきり体を動かす子どもたち。額に汗をかきながらも、体操を楽しんでいる。互いに目が合うと、自然と笑みがこぼれる。
園では「箱根を愛し、かしこく・やさしく・たくましく」を合言葉に、「のびのびと心温かい箱根の子どもの育成」を教育目標に掲げている。地域との関わりによる多様な人との出会いが、子どもたちの自信や意欲を高める上で大切な経験となると考えている。園は、人と人をつなぐ場所。そこには、地域の人と交流する元気な子どもたちの姿があった。
さまざまな教室から、県教育委員会の指導主事や先生らで構成する「学び見守り隊」がリポート