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教室に行こう
県立麻生高校(川崎市麻生区)

教育 | 神奈川新聞 | 2022年4月4日(月) 17:30

発見から次の学びへ
生徒が考えを共有し表現、自分のものに

発見を近くの生徒と共有する

 「図示する時は全部小なりに統一すると描きやすい」「共通範囲がどこなのか、不等号が最終的にどうなるのかを考えることが大切」「左辺にxを置く方が、自分はミスが少ない」。前の時間の振り返りから授業が始まった。1年生「数学Ⅰ」一次不等式の授業の一場面である。生徒たちはまず、授業で見つけたことを各自で学習支援ソフトに記録し、それを他の生徒と共有する。「うまく表現できなかったけど、友達と同じことを考えていた」「こういう風に考えるんだ。まねしてみよう」。復習からの発見が、今日の学びにつながる瞬間だ。

 生徒は、解き方や図示の方法について学習し、問題を解いていく。スマートフォンなどで二次元コードを読み取り、そこに書かれている解説と自身の解答を比較し、考察する。また、ペアワークやグループワークで考えを共有し、学んだことをどのように表現して自分のものにするのか考え、学習支援ソフトに記録する。そして、この記録が、次の授業に生かされていく。

モニター前で議論が過熱する

 より効率よく解くために意識すべきことは何かと考える生徒もいれば、自身の思考プロセスの特徴を考えた生徒もいる。視点はそれぞれだが、自身が積み重ねてきた数学の知識や技能と問題を結び付け、「発見的」に解き方を理解したことは大きな自信につながった。ある生徒は「友達と発見したことで、新しい発見が生まれた。今まで経験したことのない達成感を得た」と満足そうな表情を浮かべる。

 麻生高校は、学校全体で「見通す・振り返る学習活動を通して、学びに向かう力を育成する授業づくり」に取り組んでいる。目標に向かって見通しを持ち、的確に振り返りながら自分を見つめ学習を調整していく活動は、「自ら考え判断する能力と強い意志」を養うためだ。日々の授業を通してさまざまなことを発見しようとする姿勢が、授業外でも発揮され、生徒の世界を広げてくことだろう。

さまざまな教室から、県教育委員会の指導主事や先生らで構成する「学び見守り隊」がリポート 神奈川県教育委員会では、他にも各校の取り組みを「元気な学校づくり通信『はにい』」で紹介。 http://www.pref.kanagawa.jp/docs/v3p/seitosidou/hanii.html

 
 

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