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【かながわの本】北条100年を陰で支えた風魔党 「忍者の里を旅する」

カルチャー 神奈川新聞  2017年03月15日 14:06


「忍者の里を旅する」
「忍者の里を旅する」

 「かながわの本」のコーナーだが、本書に出てくる神奈川は全体の一部であることを、まずお断りしておく。

 「知的好奇心を持ち続けるあなたのための新しい旅の羅針盤」と銘打った「大人の学び旅」シリーズ第1弾。

 私たちが抱く忍者や忍術のイメージは虚実入り乱れているものの、忍者がいたことは事実。で、本書は「忍者の基礎知識」を皮切りに、全国の忍者の里に分け入る。

 カラフルな写真と共に登場するのは伊賀(三重県伊賀市)、甲賀(滋賀県甲賀市)、戸隠(長野県長野市戸隠)、雑賀(和歌山県和歌山市雑賀)、甲斐(山梨県甲府市)、そして風祭(小田原市風祭)。あまり知られていないが、わが郷土でもかつて忍者が暗躍していた。

 戦国時代、小田原を拠点に関東の覇者として君臨した北条氏。早雲に始まる五代、約100年を陰で支えたのが風魔小太郎を首領とする風魔党と呼ばれた忍びの集団だ。

 「北条五代記」にも風魔党とおぼしき忍者が描かれているが、小太郎や風魔党の出自に関しては諸説ある。「北条五代記」によれば小太郎は身長2メートル以上、容貌怪異と講談風。

 彼らが住んだとされる集落が風祭である。「風魔」が変化して「風祭」になったともいわれるが、現在の風祭には風魔党関連の史跡はない。史実と伝説のはざまに生きる風魔党と風魔小太郎。まさに、歴史のロマンと言うべきか。


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