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特A最高評価、神奈川産米の初の快挙 平塚の「はるみ」

話題 神奈川新聞  2017年03月04日 08:37

最高評価「特A」を獲得した県産米「はるみ」=平塚市寺田縄の「あさつゆ広場」
最高評価「特A」を獲得した県産米「はるみ」=平塚市寺田縄の「あさつゆ広場」

 県内随一の米どころ・平塚市のJA全農営農・技術センターが開発した米「はるみ」が、日本穀物検定協会「2016年産米の食味ランキング」で最高評価の「特A」に選ばれた。県産米では初の快挙で、1回目のエントリーで頂点を極めたWサプライズだ。コシヒカリとキヌヒカリを交配させ、「甘くてツヤがあり、冷えてもおいしい」にこだわり抜いた“幻の新品種”。ブランド力アップでさらに品薄となっており、開発や普及、販売に携わる関係者はうれしい悲鳴を上げている。

 「おいしさが特徴なので評価されるとは思っていたけれど、びっくりしました」。開発に携わってきた同センター農産物開発室室長の森永靖武さん(51)は声を弾ませる。

 主に県央・湘南・県西地域で生産され、湘南の晴れた海をイメージして名付けられた「はるみ」。栽培の安定性に優れ、おいしい品種を目指して1995年に開発が始まり、十数年の試行錯誤を重ねた開発努力の結晶だ。▽稲の丈が短く倒れにくい▽収穫期の長雨でも穂発芽がしにくい▽高温に強く品質が劣化しにくい-など、育てやすい特徴は生産者への配慮でもある。

 普及に力を注いだJA全農かながわ農産部農産販売課調査役の吉浜寛人さん(39)によると、「キヌヒカリが主流の県内で導入に慎重な農家も多かった」が、県の奨励品種になった15年に風向きが変わった。

 各方面でPRを重ね、150ヘクタールだった作付面積は16年に250ヘクタールに、770トンだった生産量は1240トンへと一気に広がった。17年は750ヘクタール、3500トンを見込んでいる上、「特A評価で急きょ、作付けをはるみに替えたいという農家も出てきた」(吉浜さん)。

 ランキングでは、今回も十数銘柄が「特A」から評価を落とすなどブランド米を巡る産地間競争は激しさを増す。普及に伴い品質の「ブレ」が出てくる可能性もあるが、吉浜さんは「肥料をあげるタイミングや量、土壌診断や水管理など栽培基準に沿って生産すれば問題ない」と強調する。

 ただ、お墨付きが得られたことでより消費者の手に入りにくい状況に。取扱店の一つ平塚市寺田縄の大型農産物直売所「あさつゆ広場」では、「特A」獲得(2月23日)後の週末だけで2・5トンを販売。夏ごろまで販売できると見込んでいたが、数日で完売しそうな売れ行きという。

 消費者と作り手の笑顔を思い、一粒一粒に携わってきた人たちの熱意が込められた逸品は、生産力とブランド力を高めて県内外に広がっていきそうだ。

 購入の問い合わせは、あさつゆ広場電話0463(59)8304。


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