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〈時代の正体〉差別・排外主義あらわに メディア批判も 日本第一党が結党大会

時代の正体 神奈川新聞  2017年02月27日 01:50

後列には空席も目立った日本第一党の結党大会=アパホテル東京潮見駅前
後列には空席も目立った日本第一党の結党大会=アパホテル東京潮見駅前

時代の正体取材班=石橋 学】人種差別主義団体「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の元会長、桜井誠氏が党首を務める極右政治団体「日本第一党」の結党大会が26日、東京都江東区のアパホテル東京潮見駅前で開かれた。桜井氏は「日本で生活保護をもらわなければ、きょうあすにも死んでしまうという在日(コリアン)がいるなら、遠慮なく死になさい」と発言するなど、ヘイトスピーチ(差別扇動表現)も交えて差別・排外主義をあらわにした。

 日本第一党は日本の国益、日本人の人権を最優先する「ジャパン・ファースト(日本第一主義)」を掲げ、在日コリアンら旧植民地出身者とその子孫の特別永住資格の廃止、外国人への生活保護廃止、移民受け入れ阻止、ヘイトスピーチ解消法廃止など差別・排外主義政策を打ち出す。

 桜井氏は「外国人の生活保護をしているのは日本だけ」という誤った認識の下、「日本人が生活保護を受けられずに餓死している。外国人の生活保護をやめろいうのは当たり前だ」などと空論を唱えた。

 厚生労働省によると「外国人世帯への生活保護は全体の3%。日本人への支給を圧迫している状況にはない」「受給要件はそれぞれ異なるが、たとえば、欧州連合の先進国には外国人の困窮者に対する公的扶助制度がある」としている。

 


結党大会であいさつに立つ党首の桜井誠氏
結党大会であいさつに立つ党首の桜井誠氏

「敵対する外国人」というゆがんだ前提に基づく演説は続く。「全世界のトレンドが自国第一主義」と言い切り、「欧州もそうだし、米国でもトランプ大統領が敵対する外国人をたたき出している。日本でやって何が悪い」と在日外国人への差別と排斥を正当化。

 法務省はヘイトスピーチの具体例に、民族を昆虫や動物、モノに例える言動を挙げているが、桜井氏は日本の植民地支配の結果、在日コリアンが居住するようになったという歴史的事実を無視した上で「韓国からしゃにむに入ってきてハエやガのよう。在日という卵を日本に産み付けた」と発言。「ドイツのメルケル(首相)のばばあ、もうすぐくたばりそう」「社会党の(元委員長で故人)土井たか子、いまは地獄で苦しんでいる」と人権侵害、女性蔑視発言も繰り返し、そのたびに会場は拍手と嘲笑に包まれた。

 桜井氏は2006年12月に在特会を設立し、ヘイトデモ・街宣を先導してきた。東京・小平の朝鮮大学校前で「朝鮮人を日本からたたき出せ」「殺してやるから出てこい」などと怒号を上げた言動は「在日朝鮮人の尊厳を傷付けるもので、人権擁護の上でも看過できない」不法行為として15年12月、東京法務局から同様の行為を2度と行わないよう勧告を受けている。昨年9月には、在日コリアンの女性に対するインターネット上の書き込みなどが大阪地裁で人種差別と認定され、有罪判決(控訴中)を受けている。

 桜井氏はこの日も過去の言動に反省や謝罪を示すことなく、「差別だ、ヘイトスピーチだと言われてやめるなら最初からやるんじゃねえと10年運動を続け、ようやく政党(政治団体)を作ることができた」と開き直ってみせた。

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