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熊本地震の経験伝え 被災の東海大生、大和で報告会

社会 神奈川新聞  2017年02月26日 13:55

熊本地震の体験を報告後、神奈川の大学生と意見交換する東海大生=大和市文化創造拠点シリウス
熊本地震の体験を報告後、神奈川の大学生と意見交換する東海大生=大和市文化創造拠点シリウス

熊本地震の体験を報告後、神奈川の大学生と意見交換する東海大生=大和市文化創造拠点シリウス
熊本地震の体験を報告後、神奈川の大学生と意見交換する東海大生=大和市文化創造拠点シリウス

 熊本地震で被災した東海大阿蘇キャンパス(熊本県南阿蘇村)の農学部生による報告会が24日、大和市であった。紙一重で命をつないだ後、生き埋めになった仲間を救助した場面などを振り返り、地域のつながりや近隣で助け合う大切さを強調。ボランティア活動や催しを通じて取り組んでいる復興支援への協力も呼び掛けた。

 「明日が来るのは当たり前ではない」。4年の圓藤沙和さん(22)は、かみしめるように言った。目の前の学生アパートは昨年4月16日未明の本震で1階がつぶれ、6人が生き埋めに。自らは、ゆがんで開かなくなった下宿のドアに体当たりして、わずかな隙間から外へ逃げ出した。

 橋や道路の寸断で地元消防が駆け付けられない中、学生仲間や大家、近隣住民と救助を開始。車のライトを頼りに励ましの言葉を掛け続け、のこぎりやバールを使って5人を助け出したが、1人が犠牲になった。

 南阿蘇村には当時、約800人の東海大生が居住。「誰がどこに住んでいるとか、帰省中で今はいないといった状況がお互いに分かっていた」。圓藤さんは個人の備えとともに、共助のベースとなったコミュニティーの大切さを強調した。

 地元との密なつながりを「大家さんは家族と同じ」と表現した4年の前原教志さん(21)は被災後、実家の岡山に戻るかどうか逡巡(しゅんじゅん)した。「自分だけ安全な所には行けない」。避難所などで活動した経験を踏まえ、「南阿蘇は本当にいい所。必ず復興するので足を運んでほしい」と会場に呼び掛けた。

 3年の橋村さくらさん(21)は有志の学生団体「阿蘇の灯(あかり)」の代表として今年5月に開催のイベントをPR。「人がいてこその活動。生きていなければ誰かを助けられない。生き延びるために今できることを」と訴えた。

 報告会は、やまと災害ボランティアネットワークの主催で行われた。


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