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配達は駅のロッカーに 鉄道各社が宅配会社と連携

話題 神奈川新聞  2017年02月11日 02:00

鉄道各社が駅に設置を進める宅配受け取り用ロッカー「PUDOステーション」
鉄道各社が駅に設置を進める宅配受け取り用ロッカー「PUDOステーション」

 配達は駅のロッカーに-。県内に路線を持つ鉄道各社が駅に宅配受け取り用のロッカーを設置するなど、新サービスに乗り出している。共働き世帯の増加をはじめ、荷物を自宅で受け取ることが難しい人のニーズに対応する。宅配会社と連携し、再配達に伴う社会的コストの低減にもつなげたい考えだ。ライフスタイルの変化を背景に、一時的な手荷物の保管場所という従来の役割にとどまらない活用が進みそうだ。 

 JR東日本は昨年10月から順次、宅配受け取り用ロッカー「PUDO(プドー)ステーション」の運用を開始。県内では5駅(鶴見、石川町、新川崎、藤沢、平塚)に設置している。昨年末からは京浜急行電鉄(京急川崎、金沢文庫、六浦、神武寺)、小田急電鉄(生田、向ケ丘遊園、百合ケ丘、読売ランド前)、横浜市営地下鉄(横浜、中山、東山田、高田)が次々に導入。現在、計17駅に拡大した。

 プドーステーションは、ヤマト運輸とフランス企業の合弁会社がシステムを提供し、利用にはヤマト運輸の会員サービス登録が必要。受取場所に駅ロッカーを選択するとパスワードが送付され、ロッカーのタッチパネルで入力し、荷物を受け取る仕組みだ。

 設置駅の選定に関し、各社は「スペースを考慮するとともに、自宅に不在がちで再配達率の高いエリアを中心に進めている」と話す。京急が京急久里浜駅に新設を検討するなど、各社とも設置駅の拡大を視野に入れている。

 相模鉄道は昨年11月から、日本郵便の展開する宅配ロッカーサービス「はこぽす」の運用を開始。ゆうパックの受け取りなどができるロッカーを3駅(鶴ケ峰、上星川、さがみ野)に設置した。JRも東神奈川など4駅に設けている。

 こうした取り組みが広がる背景には、再配達に伴う深刻な社会的コストの発生がある。国土交通省の検討会は2015年、再配達で年間1・8億時間、トラックドライバーの約1割に当たる9万人相当の労働力が費やされているとの試算を公表。二酸化炭素排出量も年間42万トン(営業用トラックの年間排出量の1%相当)に上ると推計し、「再配達の輸送ロスを減らすのは必須。トラックドライバー不足が深刻化する中、配達の効率化は急務」と指摘した。

 ヤマト運輸は、サービス開始前の実証実験で「エリア内の再配達率が2%ほど減少するなど、再配達の軽減と環境対策に一定の効果が見込めると判断した」と説明する。鉄道各社も「沿線住民の利便性向上とともに、再配達による損失を減らす一助にしたい」としている。


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