1. ホーム
  2. 社会
  3. 鉄道の町“新名所”17年度オープン 山北町

資料館開設向け準備着々
鉄道の町“新名所”17年度オープン 山北町

社会 神奈川新聞  2017年02月08日 10:49

資料館が開設される山北町ふるさと交流センター=同町山北
資料館が開設される山北町ふるさと交流センター=同町山北

 かつて鉄道の町として栄えた山北町で、「鉄道資料館(仮称)」の開設に向けた準備が進んでいる。町が進めている蒸気機関車D52を活用した地域活性化策の一環で、写真や模型などの展示で往年のにぎわいを伝える計画。少子高齢化や人口減少に直面する町の再興を図る一手にしようと、関係者は“新名所”の誕生による来訪者アップに期待を寄せている。オープンは2017年度中の予定。

 1889年に東海道本線が開通し、山北駅が開業。町などによると、ピーク時には駅員ら駅関係職員が650人程度おり、山北は鉄道の町として繁栄を極めていた。しかし、1934年に熱海と函南をつなぐ「丹那トンネル」が開通し、東海道本線は小田原-熱海経由に。従来の区間は御殿場線に変わり、さらに単線化されるなどして次第に衰退していった。今は少子高齢化や人口減少といった課題に直面している。

 往時のにぎわいを取り戻そうと、町は地方創生事業の一環で2015年度から、御殿場線の電化に伴い引退した蒸気機関車D52(1944年製)を活用したまちづくり事業に取り組んでいる。資料館の開設もその一環で、地域活性化に向けた新メニューとして鉄道ファンや親子連れらを呼び込みたい考えだ。

 資料館は、御殿場線山北駅前のSLをイメージした建物「町ふるさと交流センター」2階の一角に開設予定で、延べ床面積は約20平方メートル。国鉄OBらで構成するNPO「情緒豊かな町づくり」が、町から運営を受託する予定という。

 展示内容やレイアウトは町とNPOが検討中。昨年11月ごろから今年1月末まで、鉄道にまつわる写真や文書資料などの寄贈を募ったところ、蒸気機関車が走る風景を切り取った写真や小型模型などが寄せられた。階段や2階の壁に写真を飾るなどの案が出ており、NPOが町外の資料館を訪ね歩くなどして研究を重ねている。

 国鉄OBで同NPO理事長の荻野治久さん(75)=山北町向原=は「町内外から関心を持ってもらえる資料館にし、失われた町のにぎわいを取り戻したい」と再興への願いを込める。


シェアする