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音のチカラ
「補欠なし、全員に役割」 関東学院マーチングバンド

社会 神奈川新聞  2016年08月25日 09:54

炎天下で練習に励む関東学院中学校高等学校マーチングバンド部の部員たち=横浜市南区
炎天下で練習に励む関東学院中学校高等学校マーチングバンド部の部員たち=横浜市南区

 青い葉が茂る桜の木を見上げながら三春台(横浜市南区)の坂を上っていく。セミの声が響く木漏れ日を抜けると、「1、2、3、4、5、6、7、8」と掛け合う声が聞こえてきた。

 練習に励んでいたのは、人気ロールプレーイングゲーム(RPG)を元に制作された日本初のアリーナショー「ドラゴンクエスト ライブスペクタクルツアー」に出演する関東学院中学校高等学校(同区)のマーチングバンド部員たち。本番はもう目の前だ。

 礼拝堂と音楽教室などがある特別教室棟の間の屋外で、熱い日差しを受けながら百人余りが配置をチェック。8カウントごとに、チョークで数字やVなどの印を地面に付け、各自の動きを確認していた。

 楽器奏者と、旗を持ったカラーガードらが一体となり、ひし形やS字などを作ったり、平行移動や回転をしたりと、視覚と聴覚で音楽を表現するマーチングバンドは、通常30メートル四方の敷地の中でショーを展開する。

 さまざまな図形に変化する動きは、コンテと呼ばれる「コマ表」に記され、1曲あたり100以上の動きがある。部員が付けていた印は、その始点と終着点を示すもの。練習が進むごとに汗があふれ、地面の印も増えていった。

栄誉ある依頼



 創部は1952年。日本で最も古い歴史を持つマーチングバンドの伝統校は、全国大会で多くの受賞経験を持つ強豪だ。

 中高一貫で、中学1年生から高校3年生までが同じ部活に所属している。中1は、初めてマーチングや楽器に触れる初心者が多く、ことしは36人の新顔が入部した。

 「中学生はフレッシュさ。高校生は大人っぽさ。それぞれの良さがあります。入り混ざって作られる、うちだけの音が武器」。奏でるチューバと同じように、縁の下の力持ちとして仲間を支える部長の滑川優澄(ゆうと)さん(18)は胸を張る。

 魔王を倒すために、仲間たちと立ち上がった勇者の冒険の物語「ドラゴンクエスト3」が元となったショーへの出演依頼は3月ごろに届いた。開催都市で1~3校だけが出演できる栄誉だった。

 部員133人の出番はショーの終盤。ゲームシリーズのタイトル画面で流れる序曲など計3曲を特別にアレンジして、フィナーレを盛り上げていく。

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