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小田原の「すどう美術館」
世界一小さな美術館 出前式で再出発

話題 神奈川新聞  2016年08月23日 11:45

菅作品が並べられた風伯でオーナーの信濃光則さん(左)と並ぶ須藤さん =箱根町湯本
菅作品が並べられた風伯でオーナーの信濃光則さん(左)と並ぶ須藤さん =箱根町湯本

 「世界一小さい美術館」と呼ばれた小田原の「すどう美術館」が、出張美術館として再出発した。借りていた小田原市内の建物を今春に閉めた同美術館は、建物はないものの須藤一郎館長(80)と妻の紀子副館長(75)が集めたコレクションを中心に地域での企画展を行うほか、これまで行ってきた若手育成のための活動も継続する。第1弾の展覧会も箱根でスタートした。

 須藤夫妻は東京都町田市の自宅で1990年から小さな美術館を始め、銀座を経て、2007年からは小田原市堀之内に借りたアトリエで続けた。だが大病を患って復帰した紀子さんの体調などからアトリエでの継続は難しくなり、手頃な移転先も見つからず“箱”としての美術館は今年4月半ばに閉館。「すどう美術館」の名前のまま活動を継続することにした。

 第1弾は須藤コレクションの白眉に数えられる画家・菅創吉の「壺中」や「赤いセーター」「玄」など17点を含む計30点を展示する展覧会を箱根町湯本の箱根芸術空間「風伯(ふうはく)」で9月末まで開催。10月から12月まではコレクションの中から菅以外の作品を展示する。

 その後もすどう美術館の出前企画は続く。年末年始は秦野や小田原のギャラリーで開催、来春には大井町から町制60周年記念での協力を要請されている。多摩美術大学では、すどう美術館の足跡をたどる企画展の計画も持ち上がっている。

 「若手作家を応援する活動も続けたい。毎年夏休みの宿題で訪れてくれた子どもたちや来館者の皆さんには申し訳ないが、新しい形を見に来ていただければ。美術館の近くの自宅に少しだけ作品も展示しているので気軽に足を運んでほしい」と須藤さんは話している。

 風伯は入館料500円(小学生以下無料)。企画展の問い合わせは、すどう美術館電話0465(36)0740。会場の問い合わせは、風伯電話0460(85)7440。


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