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障害ある子の親「この上なく悲しい」 相模原障害者施設殺傷

社会 神奈川新聞  2016年07月27日 02:00

 相模原の障害者施設殺傷事件では、何の罪もない多くの人の命が突然奪われた。「この上なく悲しい出来事」「許されることではない」。残忍な事件に、障害のある子を持つ親は心を痛め、憤る。

 「障害があっても人としてきちんと見てほしい。そんな思いが無残にも踏みにじられた」と話すのは「全国手をつなぐ育成会連合会」の会長久保厚子さん(64)。久保さんの長男(41)には重度の知的障害があり、滋賀県内の施設で生活する。

 育成会連合会は64年前から活動を始めた。障害者への理解を広め、住み慣れた地域で必要な支援を受けながら暮らせる社会を目指す運動を地道に続けてきた。「みんなが長年積み上げてきたものが、一瞬で壊されてしまった」と久保さん。同様の事件発生を恐れて施設運営者が過剰に閉鎖的になることも考えられ、「地域に開かれた施設を目指す流れが逆行してしまうのではないか」と懸念する。

 事件の容疑者は「障害者なんていなくなってしまえ」との趣旨の供述をしている。発達障害の息子がいる東京都内の40代の女性は「たった一人でも、今の日本に『障害者は社会の役に立たない』という差別や偏見を持つ人がいたことが本当に切ない」と声を震わせる。

 女性は「自分たちが施設に入所させたために、被害に遭わせてしまったと、家族は罪悪感を抱くだろう」と気遣う。また「動機や背景がまだ分からないが、なぜこれだけの犠牲者が出たのか、社会全体で考えてほしい」と訴えた。


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