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箱根ロープウェイ、全線運行を再開へ 1年3カ月ぶり

社会 神奈川新聞  2016年07月22日 18:19

 昨年4月下旬に活発化した火山活動の影響で立ち入りが禁止されていた箱根山(箱根町)の大涌谷で26日から、規制が一部解除されることが決まった。町や地元事業者による火山ガスの安全対策が整ったためで、箱根ロープウェイも同日から、約1年3カ月ぶりに早雲山駅からの全線運行を再開する。ガスの濃度が上昇した場合は駅や集客施設への避難が必要となるが、落ち着いた状態であれば火口周辺の見学も可能なため、箱根観光の本格的な復活につながると期待されている。

 いずれも、小田原市内で22日に開かれた箱根山火山防災協議会幹事会で了承された。終了後の会見で黒岩祐治知事は「万が一、火山ガスの濃度が一定の基準に達した場合は大涌谷の園地を閉鎖するなど、来園者や事業者の安全を最優先に対応する。安心して大涌谷を楽しんでほしい」と強調。山口昇士町長は「強羅と芦ノ湖を結ぶ重要な観光ルートが開通することで、より多くの観光客に来ていただけるのではないか」と述べた。

 規制が解除されるのは、箱根山の噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)に引き上げられた昨年5月6日以降、一般の立ち入りが禁じられていたロープウェイ大涌谷駅前の「箱根ジオミュージアム」や「大涌谷くろたまご館」などがある大涌谷園地の一部。今月26日以降、駐車場も含め毎日午前9時から利用できるものの、午後5時で閉鎖される。

 県や町によると、一帯の火山ガスの濃度は完全には下がりきっていないが、濃度などをチェックし、避難や注意を呼び掛ける監視員の配置や各施設への救護所の設置といった対策を講じることで、専門家の了解を得た。外国人観光客が多い最近の状況を踏まえ、避難の呼び掛けは英語や中国語などでも行う。

 一方、ガスの濃度が依然として高く、足場も悪い自然研究路や周辺のハイキングコースなどは、引き続き立ち入りを禁止する。

 また、昨年5月6日に運休して以来、火山活動の低下を踏まえて段階的に運転区間を拡大してきたロープウェイは今月26日午後1時から、全線での運行を再開する。早雲山-大涌谷間では、昨年の噴火によってできた火口を眼下に望めるため、「新たな絶景スポットになる」(山口町長)と期待する声もある。また、名物黒たまごの大涌谷での販売も再開される。

 箱根山では昨年6月29日に観測史上初の噴火があり、翌30日に噴火警戒レベルは3(入山規制)に引き上げられた。その後は活動が徐々に低下したが、ガスの濃度は下がらず、11月20日に警戒レベルが最低の1(活火山であることに留意)に引き下げられた後も立ち入り規制が続いている。


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