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トイレカー普及弾みに期待 海老名の警備会社開発

社会 神奈川新聞  2016年07月16日 11:59

今回の導入が普及の弾みになればと期待する八木社長と福祉トイレカー=海老名市
今回の導入が普及の弾みになればと期待する八木社長と福祉トイレカー=海老名市

 海老名市国分南1丁目の警備会社「優成サービス」(八木正志社長)が開発した福祉トイレカーが北海道苫小牧市の公用車として導入されることが決まった。これまで東日本大震災、熊本地震の被災地で大活躍してきたトイレカーだが、障害者施策の一環で自治体が購入に踏み切るのは珍しく、同社は普及への弾みになればと期待を寄せている。

 福祉トイレカーは、2トントラックの荷台部分に幅約2メートル、奥行き約3・6メートルの個室を搭載。個室内に洋式便器を設置、水を使わなくても使用できるバイオ方式が特徴だ。車いすに乗ったまま利用できるように昇降用リフトや折り畳みベッド、エアコンも完備している。

 同市から昨年12月、同社に問い合わせがあり、協議を開始。同市が約1900万円の事業費を計上した一般会計補正予算案が同市議会の6月定例会で可決され、導入が決まった。運用開始の12月までに同社が納車する予定。

 同社は2008年、福祉トイレカーを国内で唯一開発。改良を重ねながらこれまで4台を製造した。社員に介護職の資格を取らせ、屋外イベントなどに貸し出す事業を展開、今年4月から販売も始めた。

 一方で、東日本大震災や熊本地震の際には、八木社長自らハンドルを握り、被災地に社員と一緒にボランティアとして駆け付け、不足するトイレに困っていた住民や復興ボランティアらに喜ばれたという。

 同市障がい福祉課は「市内の障害者団体から多目的トイレの設置要望があった。当初は常設を検討していたが、用地確保や維持管理の問題に直面、それを克服できるとして移動可能な福祉トイレカーを選んだ」と説明している。

 八木社長は「障害者の方はトイレが心配でイベントの参加を諦めてしまうことが少なくない。全国の自治体から問い合わせはあるが、価格面で購入は慎重になると思う。4年後に迫った東京五輪・パラリンピックの開催は普及への好機になるのでさらに呼び掛けていきたい」と話している。


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