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工事期間に公園閉鎖も本厚木駅周辺
浸水対策拡充へ 貯留施設整備やハザードマップ作製

社会 神奈川新聞  2016年06月24日 14:20

雨水貯留施設を地下に設置するあさひ公園=厚木市旭町1丁目
雨水貯留施設を地下に設置するあさひ公園=厚木市旭町1丁目

 地球温暖化により頻発化しているゲリラ豪雨に備えようと、厚木市は小田急線本厚木駅周辺の中心市街地の浸水対策を強化する。ハード面で雨水貯留施設の整備に着手、ソフト面では内水ハザードマップを配布する。ただ、大規模な雨水貯留施設は工事に際して周辺地盤が沈下する恐れが判明したため、市はこのほど、構造・工法を見直す方針を決めた。

 内水氾濫被害は下水道など市街地の排水施設の能力を超える大雨によって引き起こされる。市内では2013年4月6日、1時間当たり65ミリの過去最大の降雨量を記録、床上浸水や道路冠水などが発生した。

 本厚木駅周辺で市街地開発が始まったのは1970年代で、既存排水施設は降雨量40ミリで設計されており、能力向上が急務になった。そこで市は国の補助制度を活用、65ミリに対応できる整備計画を立案した。

 市下水道施設課によると、対象排水区は本厚木駅周辺の約205ヘクタール。中核となる雨水貯留施設は同駅南口に近接するあさひ公園(同市旭町1丁目、敷地面積約4300平方メートル)の地下に設置する。工期は2016~19年度で総事業費は約21億円が当初見込まれた。

 しかし、15年度に実施した事前の土質調査で地下水の水位が高く、掘削により出水量が多くなることが判明。その影響で周囲の住宅地で地盤沈下が起こることが懸念され、構造や工法の再検討を迫られたという。

 その結果、設置場所全体を掘り下げてから構造物を搬入する「プレキャスト工法」はやめて、掘削しながら沈設していく「ニューマチックケーソン工法」を採用する方針を決定した。

 施設規模は縦43メートル、横27メートル、深さ25メートルで容積は約1万4千立方メートル。計画の見直しで設置費用が21億円から33億円に膨らむが、完成は約9カ月短縮となる。設置工事中、公園は閉鎖されるため、同課は7月中に住民説明会を開き、理解を求める。

 一方、同課は内水浸水被害を想定したハザードマップを初めて作製、9月に全戸配布する。マップで中心市街地は、白地図に色づけされた深さ20~50センチの想定浸水箇所が駅南側で目立つが、雨水貯留施設の完成により10センチ以下に抑えることができるという。


内水浸水ハザードマップの本厚木駅周辺の中心市街地部分
内水浸水ハザードマップの本厚木駅周辺の中心市街地部分

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