1. ホーム
  2. 横浜みなと新聞
  3. ヨット界を盛り上げよう 日本最古「YYC」130周年 地元選手がリオ五輪出場も

ヨット界を盛り上げよう 日本最古「YYC」130周年 地元選手がリオ五輪出場も

横浜みなと新聞 神奈川新聞  2016年06月20日 11:55

横浜ヨット協会の歴史について談笑する阿久津理事長(右)と貝道さん=横浜市磯子区
横浜ヨット協会の歴史について談笑する阿久津理事長(右)と貝道さん=横浜市磯子区

 横浜市磯子区の一般社団法人「横浜ヨット協会」が今年で130周年を迎える。通称・横浜ヨットクラブ(YYC)。日本最古のヨットクラブで、クラブハウスは社交場にもなっていた。今夏のブラジル・リオデジャネイロ五輪には地元選手も出場し、関係者はヨット界の盛り上げに力を注ぐ。

 YYCは1886年10月、「横浜アマチュア・ローウィング・クラブ」を母体として創設された「横浜セーリングクラブ」が原点。10年後の96年、横浜ヨットクラブに改名した。

 現在、会員49人は全員日本人だが、創設当初から100年間は外国人が理事長だった。阿久津壽理事長(66)は「日本人理事長は私で4代目。30年前までは理事会に外国人が出席し、通訳も同席したと聞いています」という。同協会100年史、125年史には対英訳が付いている。

 最初のクラブハウスは現在のホテルニューグランド前のフランス波止場にあった。幻に終わった1940年東京五輪の会場として、競技用ヨットハーバーが同市中区山下町に完成。クラブハウスはその隣に移転した。戦後、米軍に接収され、50年に返還された。

 同協会名誉会員で、県セーリング連盟会長の貝道和昭さん(77)は「YYCは異国の雰囲気が漂う別格なヨットクラブだった」と振り返る。貝道さんは関東学院高校のヨット部に入部、このハーバーで練習した。「当時、関東地方ではここがヨットの活動拠点だった」

 クラブハウスはテニスコートやプールもあり、社交場でもあったという。昭和30年代、数少ない日本人会員の一人は「レースが終わると、外国人ヨットマンらと和気あいあいと一緒に風呂に入った」と100年史に談話を寄せている。


横浜市中区山下町にあったクラブハウスにはプールも併設されていた(1945年、横浜ヨット協会提供)
横浜市中区山下町にあったクラブハウスにはプールも併設されていた(1945年、横浜ヨット協会提供)


 横浜港の再開発計画で移転、79年に現在の場所で再開した。2階建てのクラブにはカウンターが併設され、レース優勝者が刻まれた真鍮(しんちゅう)のプレートが並ぶ。10年前からは横浜市長杯ヨットレースを主催、今年も7月3日に開かれる。阿久津理事長は「底辺を広げて、ヨットの話題が盛んな拠点にしたい」と口にする。

 中でもYYCが力を入れるのが、青少年への普及活動。小学生から高校生まで体験講座を数多く開く。仲間は多くても、競技中は海上にたった一人。貝道さんは「ヨットは自立心、判断力を養うのにいい。教わるだけではなく、見て学び、自分で考えることが必要」と強調する。

 64年東京五輪の会場だったこともあり、藤沢・江の島に翌65年、日本初のジュニアヨットクラブが設立された。以来、少年少女向けの教室は県内各地で盛んだ。


横浜ヨット協会が主催した「東京湾オープンレガッタ2015」=昨年5月、横浜ベイサイドマリーナ沖
横浜ヨット協会が主催した「東京湾オープンレガッタ2015」=昨年5月、横浜ベイサイドマリーナ沖


 リオ五輪セーリング競技には、横浜市磯子区内の「横浜ジュニアヨットクラブ」出身の兄妹も出場する。男子470級の土居一斗選手(24)と、女子レーザーラジアル級の愛実選手(22)だ。貝道さんは「日本のレベルは上がってきた。リオと、20年の東京五輪で大きな声援を送ってもらいたいですね」と後押しを期待する。


シェアする