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回復の足取り確か ロープウェイ延伸/黒たまご再開 箱根観光

経済 神奈川新聞  2016年06月04日 10:30

箱根湯本駅周辺を訪れる観光客=3日午前、箱根町湯本
箱根湯本駅周辺を訪れる観光客=3日午前、箱根町湯本

 火山活動の影響で苦しんだ箱根観光は今年に入り、回復の足取りを確かなものにしつつある。4月には箱根ロープウェイが大涌谷駅まで延伸し、名物「黒たまご」の製造も再開。観光のピークとなる夏場に向け、「さらに明るいニュースを」と関係者の期待が高まっている。

 5段階の噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)に引き上げられた昨年5月以降、箱根町内の観光客は大幅に減少。年間2千万人を超えた前年に比べ、毎月30万~60万人減った。「最もにぎわうはずの夏休みの落ち込みが特に激しかった」と、大涌谷に近い強羅で土産物店を営む小野澤力さん(63)は振り返る。

 2011年の場合は東日本大震災後の自粛ムードが長くは続かず、夏場には客足が回復したが、火山活動の行方が読めなかった昨年は影響を受ける期間が長期化。一時は3(入山規制)まで上がった警戒レベルが1(活火山であることに留意)に引き下げられる昨年11月下旬まで厳しい状況が続いたという。

 その後は徐々に回復。強羅のホテル関係者は「警戒レベルが引き下げられたことで、年末年始にようやく客足が戻ってきた」と明かす。地元産業への影響を1カ月ごとにまとめる町の調査でも前年割れが続き、宿泊業や観光施設は今年1月、飲食業は3月になってようやく前年を上回った。

 大涌谷駅まで延伸した箱根ロープウェイは人気を集め、1年ぶりに販売を再開した黒たまごを求めようと関東近県から観光客が訪れている。「黒たまご効果で観光客が流れてきた」と喜ぶ湖尻地区の飲食店経営二階堂優さん(31)は一方で現実を見据える。「大涌谷に観光客が入れるようにならないと、全盛期と同じまでには戻らないだろう」

 大涌谷の観光再開を巡っては、町は次の段階としてロープウェイの早雲山駅までの全線運行を念頭に置いている。噴煙地などを見学できる本来の観光再開はその先になる見通しだ。


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