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座間東部の歴史に光 相模野台地の報告書刊行

話題 神奈川新聞  2016年05月30日 16:41

相模野台地の歴史をまとめた調査報告書
相模野台地の歴史をまとめた調査報告書

 座間市教育委員会は、市東部に広がる相模野台地の歴史をまとめた調査報告書を刊行した。宿場町として栄えた西部と対照的に、明治時代の開墾まで居住に不向きだった東部の変遷を紹介した資料は珍しいという。近代以降、軍事工場や住宅地として急速に発展した市史をたどることができる。

 西部の相模川沿いは沖積低地が広がり、2万~3万年前の石器時代から居住の形跡がうかがえる。古代、中世も交通の要所として栄えたとされる。一方、東部の開発は明治時代以降で、調査は西部に比べて断片的だった。

 報告書は「相模野台地の開拓と発展」。市民団体「座間ふるさとガイドの会」が2012~13年度、市教委からの委託で実地調査を蓄積し、既存の郷土史を参照してまとめた。

 それによると、相模野台地は水源に恵まれず、農耕や居住に適さなかったが、江戸時代は葦(あし)や薪(まき)を採取する農業用の「まぐさ場」として定着していた。戦前・戦中には、平たんで広大な地勢的条件から、陸軍士官学校や高座海軍工廠(こうしょう)が建設された。

 終戦後に旧軍施設が払い下げられると、民間企業の工場群が形成され、従業員の住宅整備とともに市街化。高度経済成長とともに、都心のベッドタウンとしてさらに宅地造成が進んだ。報告書は、五つの古街道の歴史や上下水道の整備の変遷も網羅している。

 同会会長の太田司郎さん(67)は「市域の発展は大正から昭和に顕著に表れ、西部から東部に急速に移行した。市史を語り継ぐ一助になればうれしい」と話す。

 A4判41ページで580円。市役所や市公民館などで販売している。問い合わせは、市生涯学習課電話046(252)8431。


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