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「人工肛門」知る絵本出版 亡父の闘病思い横須賀の高校教諭

社会 神奈川新聞  2016年05月30日 16:39

ストーマで絵本
ストーマで絵本

 大腸がんの手術を経験した父親が装着していたストーマ(人工肛門)への理解を深めてもらおうと、横須賀市鴨居の高校教諭中村ますみさん(61)が、絵本「おじいちゃんのウメボシ~大腸がんとストーマのこと」を出版した。亡父が闘病する姿を描きながら、利用者への思いが広がるようにとの思いを込めた。

 中村さんの父、忠さんは都内の病院で手術の後にストーマを装着。2013年12月に88歳で亡くなった。中村さんは、父親の命をつないだストーマについて多くの人に知ってほしいと絵本づくりを思い立った。

 タイトルの「ウメボシ」は、観音崎などの海にすむウメボシイソギンチャクにストーマの形が似ていると思ってつけた。

 「ストーマは人工の器具というより体の一部。装着してから50年以上生きたケースもある。日常生活をほとんど不自由なく送れることを伝え、不安を和らげたかった」と中村さんは話す。

 自ら原案を練り、絵は県立横須賀大津高校時代の後輩で漫画家のたちばないさぎさん(47)=同市大矢部=に依頼した。

 たちばなさんは、小学校高学年の子どもたちやお年寄りが絵本の内容を理解しやすいように工夫。「オストメイト(人工肛門などの装着者)向けのトイレが街にもっと広まってほしい」と願いながら描いた。絵本では、ストーマを装着したままテニスをしたり、船旅に出掛けたり、と人生を楽しむ様子が描かれている。

 同書はA4変型判、36ページ。千円。問い合わせは、中村さん方ファクス046(841)8055。


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