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県バスケットボール協会会長・柿沼憲一
【紙面拝見】感動与えるベイ躍進

神奈川新聞  2016年05月29日 11:03

 横浜DeNAベイスターズ、3月25日の開幕から2カ月がたった。不振だった結果について4月19日付スポーツ面「FOCUS高木由一の目」はチーム全体で戦う姿勢を見せる必要があると指摘し、2011年に全試合出場の現巨人の村田修一選手を例に挙げている。休めと言っても球場に来てティー打撃やフリー打撃で汗を流していた。まだまだやることはある。昼夜を問わずバットを振り抜け、振り抜いた先にしか勝利はない。

 以降、同面の見出しは横高トリオ大活躍(4月28日付)、完敗セ界借金独占(5月4日付)、底力見せ接戦制す(同25日付)。5月3度目の3連勝、5月の勝ち越しも決めた。横浜DeNAの勝ち負けに一喜一憂、スポーツの力のすごさを改めて感じた。厳しい紙面で時に怒り時に励まし、「市民球団」を皆で支援し、球団は県民に感動とパワーを与え続けてほしい。

 海外からはイチロー選手がメジャー通算3千安打へあと40本とのこと(同25日付同面)。42歳のイチロー選手の活躍は日常的な体のメンテナンスはもちろん、特に誰よりも早く球場入りして入念な準備を怠らないためと報じている。大相撲の井筒部屋の元関脇寺尾(現錣山親方)とイチロー選手を重ねてしまう。名古屋場所中に朝稽古に行き、土俵に上がる前の寺尾のウオーミングアップを約1時間近く見ていた。てっぽー、入念なしこ、繰り返し繰り返し、これから使う体のあらゆる部分を動かし確かめじっとり汗ばむまで、単調ではあるがこの準備運動が通算出場1795回(歴代3位)を支えてきた原動力なんだと思っている。イチロー選手と寺尾のこの準備は、あらゆるスポーツに共通し学ぶべき点だ。

 4月20日付1面では「表現の自由」に関する国連特別報告者として日本で調査を終えたデービット・ケイ氏の会見を報じている。「日本は表現の自由を明確に保護した憲法があるが、報道の独立性は重大な脅威に直面している」と強い警告を発した。多くのジャーナリストが匿名条件で面会に応じてくれたが、それ自体が異常で明らかに日本の報道は弱体化していると指摘した。この記事が見当たらない他紙もあった。多様な意見が社会に反映されない恐れがある。報道機関は公平中立を使命としてあるべきではないか。国民の知る権利は誰にも侵害されてはならない。

 刑事司法改革関連法が成立(25日付社会面)。大学病院勤務時代、教授の汚職事件で東京地検特捜部に呼ばれ検事の筋書き通りの誘導等が繰り返され真実をそのまま受け取ってもらえない経験をした。検事調書は裁判に使われる重要な書類。取り調べの全過程で可視化が義務化されることを願うばかりだ。

 (かきぬま・けんいち 元横浜市立金沢高女子バスケ部顧問・コーチ=全国総体6回。元日本協会審判部長。藤沢湘南台病院経営企画室長。同市保土ケ谷区在住)


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