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神奈川県議会
傍聴者に「出てけ」 共産党に猛省求める決議案可決

政治行政 神奈川新聞  2016年05月17日 02:00

議運委で議論する委員ら=県庁
議運委で議論する委員ら=県庁

 県議会は16日、本会議を開き、相次ぐミスや不手際で議会運営に停滞や混乱を引き起こしたとして共産党に猛省を求める決議案を賛成多数で可決した。自民、民進、公明、県政、県進の5会派による共同提案。特定会派に対する決議は過去に例がなく、極めて異例。

 決議案では、昨年からミスや不適切な発言が相次いだ共産に対して「議会運営に携わる交渉団体として、不適格と言わざるを得ない事態を引き起こした」と指摘。「これ以上議会運営が混乱することは、県政のチェック機能、政策提言などその役割を果たすことに支障をきたすもので、遺憾だ」とした上で、「交渉会派として重い責任を持ち、その責務を果たすことを求める」「再度このような事態を招いたときには交渉団体の立場を辞する覚悟を持って議会運営に臨み、これまで引き起こしてきた事態に猛省することを求める」とした。

 共産は「団の権利の制約を狙うものならば、議会制民主主義に照らしても許されない」などと反対討論。提案説明をした自民を除く4会派が賛成討論した。採決では、神奈川ネット1人が退席し、共産6人以外が賛成した。

 この問題を巡っては、共産が昨年、県議会の海外調査を批判したことを発端に、委員会の発言内容の事実の有無を二転三転させるなどの事態が相次いだ。共産は謝罪した上で、第1回定例会の代表質問を辞退したが、再び本会議の討論で賛否を間違えていた。

 これを受けて県議会は共産への対応策として、代表質問の制限か、これまでの経緯への謝罪を書面で示すよう求めることを協議。12日の議運委で最終的に、共産に猛省を求める決議案を出すことが決まった。

傍聴者に議員 「出てけ」




16日の県議会本会議には104人の傍聴者が詰め掛けた。

 共産党の井坂新哉氏が決議案に対する反対討論をしていた際、傍聴席から「そうだ」と声が上がり、議長が「傍聴人は議事について可否を表明し、または騒ぎたてることは禁止されている」と注意。その際、議員から「出てけ、出てけ」という声が上がった。

 会議終了後、傍聴者たちは出口に向かう議員たちに対し、「出て行けと言った議員、顔を見せてください」などと抗議の声を上げた。



【提案説明】
 ▽自民党(長田進治氏)「交渉会派は他会派と交渉し、協調し、議会が円滑に運営されるための重い責務を担う。今後も問題が続発すれば、その役割に疑問符が付く。交渉会派の地位を返上する覚悟を持って、自己研鑽(けんさん)に努めてほしい」

【反対討論】
 ▽共産党(井坂新哉氏)「ミスをことさら議会運営に支障をきたすとして重大な問題だとすることは、議員を不必要に萎縮させることになるのでやめるべきだ。多数が少数を数の力で抑え込もうとする動きには断固として抗議する」

【賛成討論】
 ▽民進党(作山友祐氏)「繰り返される失態に対応を余儀なくされ、議会のチェック機能や政策提言に要する貴重な時間が大きく浪費された。交渉会派としての自覚があるならば重く受け止めるべき。二度と起こさぬよう深く反省を」

 ▽公明党(佐々木正行氏)「1年間の発言を振り返ると始めに主張ありきで、その政治姿勢が混乱の根本原因だ。謝罪内容を書面で示すことを提案したが拒絶された。これ以上、貴重な時間が失われることは阻止しなければならない」

 ▽県政会(相原高広氏)「発言への批判や指摘は否定しないが、(海外調査は県民福祉の向上につながらないなど)発言を全否定することは許されない。再度このような事態が発生すれば厳しい対応は当然だ。十分な自己反省を求める」

 ▽県進会(赤野孝之氏)「結果には全て原因がある。1年間を通じた積み重ねで、声高に自らの正当性を主張する共産の考え方は遺憾だ。一つ一つの事象を理解し、自戒してほしい。県民にも決議までの背景を理解、認識してほしい」


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