1. ホーム
  2. 旬漢
  3. 拍手を食って生きてる スターダスト★レビュー 根本要

旬漢〈17〉
拍手を食って生きてる スターダスト★レビュー 根本要

フォロー・シェアボタン

神奈川新聞  2004年06月06日公開  

スターダスト★レビューの根本要さん
スターダスト★レビューの根本要さん

 年間100本近くのコンサートをこなす「スターダスト★レビュー」が5月、デビュー35年を迎える。延べ2200回以上のステージをこなしてきたライブバンドに魅せられた観客も受け身ではない。空間を楽しむファンはコンサート中、〝7人目〟のメンバーとして、歌に踊りに大忙しだ。舞台からあふれた熱は会場に渦を巻き起こしていく。

 「音楽はCDを聞けば楽しめるけど、ライブは本人と楽しめる。非日常だから、みんな参加して楽しんでほしい。どれだけ楽しませることができるかが勝負」。ボーカル、ギターの根本要(58)は話す。

 全国公演の場合、多くのアーティストは開幕前に2種類くらいのメニューを決め、繰り返すことが多い。しかし、スターダスト★レビューは、ツアーをやりながらライブを作っていくという。「完成されたものを繰り返すのは面白くない。音楽で生まれる、グッドミステイクを大事にしたい。見せたいのは35年を振り返るライブではなく、いまのオレたち。36年につなげていくため、いまを面白いと思ってほしい」と力を込める。


 「『いま何ができるか』を常に考えることで、時代の波や自分たちのピークを感じずにいられた。『これ以上売れないようにしている』って言うと笑われるかもしれないけど、そうなんだ。だって、35年やってて、ヒット曲?!ってピンとこない。CDの売り上げだったら、コブクロが出したベストアルバム1枚に、オレたちのCD全部を集めた売り上げが負けちゃうんだから」。ケラケラと楽しそうに話す。

 ツアーでは、根本、ドラムの寺田正美、ベースの柿沼清史、パーカッションの林“VOH”(ボー)紀勝らはもちろん、バンドを支えるサポートメンバーの添田啓二、岡崎昌幸も一緒に声を出す。6人が一列で、アカペラで歌うことだってある。

 いまのスタ★レビを伝えたい|。「今夜だけきっと」などを収録したベストアルバム「スタ☆レビ -LIVE&STUDIO-」では、6人のいまの声を収録した。

 「知ってる? オレはもともと、ボーカルじゃなかったんだよ」と根本。目指していたのはインストゥルメンタルバンド。ところが、カシオペアの演奏を聴いたとき、「まずい!」と仰天した。

 「歌は、事務所の社長とかに『お前、声は良いな』と言われたことが自信になった。声“は”ってなんだよと思ったりもしたけど。小田和正さんにも、『声が好きだ』と言われてね。でも、小田さんは鼻歌もうまかったから、あぁ、やっぱりすごいなぁと思ったよね」


 「僕はね、自分の中に音楽的な才能があるとは思っていないけど、手をたたいて喜んでくれるファンが誇りなの。昔は奇をてらったことをしたこともあったけど、いまは心で見せようって。それで拍手をもらうとうれしい。オレ、拍手を食って生きてるから」

 幕が開けると根本は、約3時間、歌や演奏、踊り、だじゃれと大忙し。たっぷりと時間をかけたMCを終え、歌う途中で歌詞を忘れてしまえば、客が大合唱してサポートする。

 「たくさんの人が聞いてくれることは大事だけど、曲を愛してくれていると感じるときがうれしい」。観客の笑顔、拍手が何よりの原動力だ。

 6月11日には神奈川県民ホールでライブを行う。

 「スタ★レビは埼玉の人間だからね。横浜は街の空気が違うなって緊張する。ライブをする日はこっちが勝手に決めているからね。会場に足を運んでくれた人には、それに応えられるだけのライブを見せたい」

ねもと・かなめ 1957年5月23日、埼玉県行田市生まれ。スターダスト★レビューの一員として、81年5月にアルバム「STARDUST REVUE」、シングル「シュガーはお年頃」でデビュー。「木蘭の涙」、「夢伝説」などの代表曲や、ライブMCなどを収めた5枚組のスペシャルアルバム「スタ☆レビ -LIVE&STUDIO-」(テイチク)が発売中。開催中のツアー「35th Anniversary Tour|スタ☆レビ|」は2017年4月まで全70公演以上を予定している。




シェアする